<大相撲七月場所>◇四日目◇12日◇名古屋・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
新大関・霧島(陸奥)が小結・琴ノ若(佐渡ヶ嶽)を送り出しで下し、うれしい昇進後初白星を手にした。霧島は場所直前に右の背中付近に痛みを訴え、右肋骨の骨挫傷と診断され、初日に不戦敗となりその後2日間も休場。ただ、状態が戻ってきたと判断し、四日目からの出場を決めていた。先代・霧島の陸奥親方も心配する中、師匠にも白星を贈ることができる、大きな一番となった。
霧島は、霧馬山時代の一月場所に小結で11勝4敗、三月場所に関脇で12勝3敗と活躍し初優勝、さらに五月場所に11勝4敗と3場所合計で34勝11敗の好成績を収めると「三役で3場所合計33勝以上」の目安もクリアした。大関昇進が決まると、元大関の四股名である霧島を継いで、二代目を名乗ることが決まった。
ところが場所直前に肋骨を痛めて、昭和以降の新大関としては初めて初日から不戦敗。それでも徐々に状態が上がってと判断して四日目から出場を決めると、土俵入りで四股名が場内アナウンスされると、ひと際大きな歓声が起きていた。
注目の一番は、互角の立ち合いながら右下手をすっと差しと、続いて浅く両差しに。体をひねってまわしを切る琴ノ若に対して、霧島は勢いを止めずにそのまま相手が背中を向けたところを送り出した。新大関としては初めての一番だったが、落ち着きぶりが光る取組だった。
(ABEMA/大相撲チャンネルより)