将棋の藤井聡太棋聖(竜王、名人、王位、叡王、棋王、王将、20)が7月18日、第94期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第4局で挑戦者の佐々木大地七段(28)と午前9時から対局を開始した。シリーズは藤井棋聖が2勝1敗と防衛まであと一歩に迫る。あす19日に21歳の誕生日を迎える藤井棋聖が本局を制し4連覇を決めるか、先手番の佐々木七段が再び追いつきフルセットに持ち込むか、大注目の一戦が始まった。
藤井棋聖は、2016年10月に四段昇段。第35期竜王(1組以上:2期)、第81期名人(A級:2期)。今年度は防衛戦の叡王戦五番勝負、初挑戦した名人戦七番勝負をそれぞれ勝利し、最年少名人と史上2人目の七冠保持者となった。並行して同カードで行われている伊藤園お~いお茶杯王位戦七番勝負とハードスケジュールをこなす中、あす19日には21歳の誕生日を迎える。20歳最後の対局を白星で飾り、防衛4連覇を決めることができるか。
佐々木七段は2016年4月に四段昇段。竜王戦は4組、順位戦はC級2組。2018年度の将棋大賞で最多勝利賞、2019年度には最多対局賞をそれぞれ受賞している。今年度はこれまでに14勝6敗、勝率7割と好成績をキープ、対局数と勝数ランキングで1位に立つ。カド番の本局をしのぎ、何としてでもフルセットに持ち込みたい。
今期の五番勝負はベトナム・ダナン市で開幕。藤井棋聖が得意の角換わりを志向し中盤からペースを握ると、佐々木七段の猛攻をかいくぐって先勝を奪った。兵庫県洲本市の「ホテルニューアワジ」で行われた第2局は、佐々木七段が得意の相掛かりを採用。ねじり合いから形勢が二転三転と入れ替わる大激戦の末、最後は佐々木七段が待望のタイトル戦初勝利を飾った。
今月3日に行われた静岡県沼津市の「沼津御用邸東附属邸第1学問所」で指された第3局は、先手番の藤井棋聖が角換わりを志向。佐々木七段は右玉に構える作戦をぶつけたが、先手は駒組段階で端に桂馬を跳ねて飛車を大回転する構想を披露し大きな話題を呼んだ。藤井棋聖が中終盤で見せた変幻自在の玉さばきで完勝を飾り、シリーズ2勝1敗と防衛に王手をかけた。
注目の一戦を制するのはどちらか。持ち時間は各4時間。本局の先手番は佐々木七段。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)