試合時間の短縮などを目的とする形で、今季よりMLBで採用されている「ピッチクロック」。これは、投手と打者の双方の動作について、それぞれ時間制限を設け、違反すると、ペナルティとして、投手の場合は1ボール、打者の場合は1ストライクが自動でカウントされるというものだが、それぞれが自分の“間”ではなく、“時計”をベースに勝負することを余儀なくされることで、いわゆる“駆け引き”を含めて従来通りにはいかず、苦言を呈する向きも少なくない。
【映像】賛否両論の「ピッチクロック」 球界OBの見解
実際、ロサンゼルス・エンゼルスで活躍する大谷翔平も、開幕ほどない4月5日の試合で、投手としても打者としても「ピッチクロック違反」とされるなど、“二刀流ならではの災難”に見舞われているが、こうした賛否両論ある「ピッチクロック」について、NPBは7月10日に行われた12球団オーナー会議で、導入についての話し合いが行われたのだという。
7月14日に放送された『バズ!パ・リーグ』(ABEMA)では、この「ピッチクロック」がMLBに続き、NPBでも導入が検討されている件について紹介することとなったが、既にMLBで採用されている規定について、番組司会の辻歩アナウンサーから「ピッチャーは“走者あり”“(走者)なし”で20秒、15秒以内に投球動作に入らないといけない。そしてバッターの方も制限がありまして、”残り8秒”までに、ピッチャーに注意を向けないといけないということなんですけども。」と説明を受けた野球解説者のG.G.佐藤氏は、「試合短縮をしなきゃいけないっていうのは野球の課題でもありますから、このトライはいいと思うんですよね」と、導入そのものについては賛同しつつ、「メジャーリーグでは、今年から取り入れて、いろいろ課題が出たと思うんで、良いとこ悪いとこ、また改善して日本にも来るのかなという感じがしますよね。」と、既に指摘されている課題をクリアした上で、NPBでも導入されるのではないかという見方を示すこととなった。
なお、こうした日米両国のプロ野球界で話題となっている「ピッチクロック」について、ネット上の野球ファンからは「ピッチクロックは導入することになるんだから諦めて欲しい」「MLB見てるけど、違和感ないテンポよ」「10試合くらい見たら、もうピッチクロックなしでは野球見られない体になりますよ。 試合進行スムーズすぎて、快適です」「日本のお野球も、メジャーなみのピッチクロック採用して欲しいです… あとは鳴り物禁止してくだされば完璧」という賛成意見や、「見ることに違和感があるかどうかではなくて野球自体の面白みが失われるか失われないかだと思ってる」「日本野球が大事にしてる間とかが無くなっちゃう以上ピッチクロックは永遠に反対 面白みが無くなるから」「日本のピッチャーとランナー、打者の読み合いとか空気感が結構好きなので自分はピッチクロックは反対です!」「ピッチクロックNPBでも導入検討されてるらしいけど試合短くすること望んでる人そんなに多いんか…? 」「同じチケットの値段で長く見れた方が良くね?」「野球ってピッチクロックを導入してまで急がないといけないスポーツなのかな…」「新規層の獲得とか言ってるけど、3時間→2時間半になったところで見に来る人なんてほとんど増えないと思うし、早く試合が終わるからビールとかの売り上げも落ちそう」といった反対意見など、様々な反響が寄せられている。
(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)