<大相撲七月場所>◇千秋楽◇23日◇名古屋・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
前頭十七枚目・伯桜鵬(宮城野)が、109年ぶりとなる新入幕での歴史的な幕内優勝に可能性をかけた本割での一番で、大関昇進の目安となる33勝にあと1勝と迫っている関脇・豊昇龍(立浪)と激突。立ち合い前に、新入幕とは思えないド迫力&肝の据わった睨み合いを展開。館内がどよめき、元横綱・若乃花の花田虎上氏が「いい度胸してる」「昭和に戻ったみたいで安心する」などと述べ、“令和の怪物”にあらためて感嘆する一幕があった。
きのうの十四日目の直接対決で前頭九枚目・北勝富士(八角)を破って1914年夏場所の両国以来、じつに109年ぶりの新入幕Vに王手をかけた伯桜鵬。その北勝富士は、きょうの千秋楽で今場所を引っ張ってきた前頭筆頭・錦木(伊勢ノ海)を引き落として下し、豊昇龍と伯桜鵬の勝者が、北勝富士が待つ優勝決定戦に進出するという展開に。
初顔合わせの一番となる両者の対決。豊昇龍も大関昇進の目安となる33勝まであと1番。伯桜鵬を下して33勝としたい重要な取組だ。そんな両力士の“気持ち”が立ち合い前、真っ向から火花を散らす。
仕切り線に手をつき、腰を下ろす両力士。その視線の鋭さは幕内上位の豊昇龍はもちろん、新入幕の伯桜鵬も一歩も引けを取らない。気合十分の睨み合いを演じる両力士の姿に「お~っ!」と館内から声援と拍手、どよめきが沸き起こった。
千秋楽を中継したABEMA実況の清野茂樹アナウンサーが「新入幕力士ですよ!」と興奮気味にコメントすると、花田氏も「いい度胸してますね」と応じると「やっと睨み合える日本人力士が出てきました」と嬉しそうにポツリ。ファンも「うわぁ落合やべーわw」「これは盛り上がるwww」と大興奮だった。
立ち合い、割れんばかりの大歓声の中、素早く左四つ、右上手を引いた豊昇龍は、豪快な上手投げで伯桜鵬を土俵に転がすと、館内に歓声と悲鳴が響き渡った。
関脇の意地を見せた豊昇龍に花田氏は「上手をとってからの攻めが速かったですね。伯桜鵬も左を差したら強いんですが。そこで一瞬、間をおいてはいけないとわかっている豊昇龍が得意の右上手を取って上手投げですね」と解説した。
一方、惜しくも歴史的偉業はならなかった伯桜鵬について花田氏は「怪我が無い限りどんどん上がっていきますよ」と称賛。なお、本割で大関昇進をほぼ確実にした豊昇龍は、決定戦で北勝富士を押し出して初の賜杯を手にし、自らの大関昇進に初優勝という最高の花を添えた。(ABEMA『大相撲チャンネル』)
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