将棋の藤井聡太王位(竜王、名人、叡王、棋王、王将、棋聖、21)に佐々木大地七段(28)が挑戦する伊藤園お〜いお茶杯王位戦七番勝負は7月25日、北海道小樽市の「料亭湯宿 銀鱗荘」で第3局を行い、藤井王位が61手目を封じて指し掛けとした。あす7月26日午前9時頃に封じ手が開封され、対局が再開される。
4連覇を目指す藤井王位に、タイトル奪取を狙う佐々木七段が挑戦する今期のシリーズ。藤井王位の開幕2連勝で迎えた第3局は、「角換わり腰掛け銀」の出だしとなった。序盤は互いに相手の出方次第で駒組みを進めるため長く繊細な駆け引きが行われていたが、藤井王位が仕掛けて開戦。難解な中盤戦では互いに長考を重ねてスローペースとなった。
藤井王位の構想を探るように受け身に回っていた佐々木七段だったが、端歩を突く積極的な一手を決断。ABEMAの中継に出演した遠山雄亮六段(43)は意外な一着に「こういう形で戦いに行くとは思っていなかった」とコメントしていた。
午後6時、立会人の木村一基九段(50)が封じ手の定刻を迎えたことを告げると、手番の藤井王位はすぐに封じる意思を示して指し掛けとした。封じ手時点では形勢に大きな差はなく、ほぼ互角。1日目はおだやかな進行となり、2日目から濃密な戦いとなることが見込まれている。
第3局2日目は、26日午前9時頃に再開が予定されてれている。持ち時間は各8時間。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
【封じ手時点での残り持ち時間】
藤井聡太王位 4時間35分(消費3時間25分)
佐々木大地七段 4時間2分(消費3時間58分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)