超早指しで心臓バクバクのハプニング 持ち駒から「角」が突然消えた…解説者「そんなことあるんですか!?」/将棋・ABEMAトーナメント
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 持ち時間残り数秒というぎりぎりの局面で、突如駒台から「角」が消えたら…。将棋を指す者なら誰もが冷や汗ダラダラ、心臓バクバクというハプニングが起きた。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」本戦トーナメント2回戦・第4試合、チーム藤井とチーム斎藤の対戦が9月2日に放送された。この第7局で、チーム藤井・齊藤裕也四段(26)と、チーム斎藤・斎藤慎太郎八段(30)が対戦したが、最終盤に斎藤慎太郎八段の駒台から大事な大駒「角」がポロリと落ち、一瞬どこからも角が見えない事態となった。

【映像】駒台から「角」が消えた瞬間

 両者、残り10秒を切る緊迫の場面だからこそ起きたハプニングだ。対局は斎藤慎太郎八段の居飛車穴熊、齊藤裕也四段の三間飛車穴熊という、相穴熊の出だしになった。試合前から「サイトウ対決」としても注目を集めていた一局は、斎藤慎太郎八段が序盤からペースを掴み、有利に進めていた。それでも苦しいながらも耐えつつ指し進めていた齊藤裕也四段にも攻めのターンが回ってくると、互いの穴熊をどちらが攻め落とすかという段階に入り、ついに齊藤裕也四段が形勢逆転。ただし、残りわずかな持ち時間でしっかり勝ち切れるか、それとも斎藤慎太郎八段が再逆転するかという、緊迫の時間に突入した。

 ここでハプニングが発生だ。齊藤裕也四段が自玉を守るため△8二香と打ち込んだところ、斎藤慎太郎八段は一瞬、持ち駒の角を持って7三の地点に打ち込もうとしたが、これを思いとどまり、▲8四銀に変更。この手も残り時間ぎりぎりのところで指したもので、打ち込んだ銀もしっかりと8四の地点に収まらないほどのタイミングだった。

 よく見ると、駒台に戻されたはずの角が、どこかに消えている。すぐに気づいた解説の村中秀史七段(42)が「持ち駒の角がどこかに紛失しました。どこかに行っちゃいましたね。そんなことあるんですか!?」と驚いたが、問題の角は駒台上部ぎりぎりに置いたところが、ポロリと落ちて駒台の下に。斎藤慎太郎八段も、すぐに拾うわけではなく、そのまま指し進めた後に「あれ?」とばかりに角を探し、ようやく駒台に戻し事なきを得た。

 このハプニングの影響があったのか、勝勢だった齊藤裕也四段がその後も斎藤慎太郎八段の粘りを振り切り勝利を収めたが、視聴者はこのハプニングに大騒ぎ。「角がない」「持ち駒の角を紛失www」「角行方不明事件」「紛失届け出そう」とコメントが殺到していた。

◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】駒台から「角」が消えた瞬間
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