将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」本戦トーナメント2回戦・第4試合、チーム藤井とチーム斎藤の対戦が9月2日に放送された。チーム藤井が4勝2敗で勝利に“王手”を掛けたところで、第7局のオーダー会議に。重要な局面とあり、チーム藤井の控室では熱がこもった話し合いが行われていた。藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)はチームメイトで同門の兄弟子・齊藤裕也四段(26)から連投を打診されると「そう聞いて来る!?」と思わずバチバチの戦闘モードに。仲が良すぎるチーム内“兄弟ゲンカ”の様子に、ファンは「兄弟子の圧」「いいぞーw」と爆笑していた。
一進一退の攻防戦が繰り広げられた2回戦第4試合では、第6局で藤井竜王・名人がチーム斎藤の冨田誠也四段(27)に快勝。チーム勝利にあと1勝の4勝2敗となった。大きな勝利を挙げた藤井竜王・名人がチームメイトが待つオーダー会議室に戻ると、澤田真吾七段(31)、齊藤四段は拍手でリーダーを迎えた。
澤田七段 「“藤井曲線”で、カンペキでしたね」
齊藤四段 「安定感がありました」
藤井竜王・名人 「じゃあ良かったです」
と、和やかな雰囲気で第6局の勝利を分かち合ったチーム藤井。しかし、すぐに気持ちを切り替え、勝負を決めるべく大事な第7局のオーダー会議を行った。
藤井竜王・名人 「次は決まってますか?まだ?」
齊藤四段 「今のところ、お疲れですか?」
藤井竜王・名人 「え、そう聞いて来る…!?」
齊藤四段 「おぉ」
先ほどまでの和やかな空気が一変、齊藤四段が“連投”を打診したことでピリッとした空気が流れた。さらに、棋界屈指のプロレス好きとして知られる澤田七段も参戦。
澤田七段 「兄弟子が『出ろ』と。これは」
藤井竜王・名人 「え、どうかなあ。そんな勝負手を放つ形勢かなぁ」
どんな時でも柔らかな口調でユーモアあふれる回答をする藤井竜王・名人ながら、気の置けない仲間と3人の空間とあり素の表情も。チームメイトがタッグを組んでリーダーに連投を投げかけたが、負けず嫌いの藤井竜王・名人は表情はニコニコながら、公式戦など公の場では見られないような口調で“応戦”していた。
ややオコモードとなった藤井竜王・名人と齊藤四段の“兄弟ゲンカ”の様子にファンも爆笑。「タジタジw」「連投を打診する兄弟子w」「兄弟子の圧w」「いいぞーw」「まじで仲いいんだなw」「いいぞアニキ!」「アニキはファン増えたな」「聡太おもしろいw」「アニキおもしろな」「楽しそう」「よくいった兄弟子」「兄弟子>竜王名人」と多くのコメントが殺到していた。
しかし、最後は齊藤四段が「ちょっと僕出てみてもいいですか?」と後手番の第7局に立候補。藤井竜王・名人から「おお!確かに“サイトウ”対決来ますよ!」と送り出され、相手リーダーの斎藤慎太郎八段(31)戦に向かった。自ら名乗り上げた勝負所で、齊藤四段が有言実行の勝利。チームの勝利を決める大金星を飾った。
◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)