大人気アイドルグループを卒業し、麻雀カフェのオーナー店長、プロ雀士と麻雀の道だけでも2つをこなし、そして麻雀界で最も注目を集めるMリーグの選手になる。元乃木坂46・中田花奈の歩んでいる人生は、実に刺激的だ。人気メンバーだったアイドル時代から好きだった麻雀を、第2の人生の軸とし「今はすごく人生が充実していて、意味のある毎日を生きている」と実感する。1人の選手として戦いの場に赴こうとする今、中田は何を思っているか。
【映像】新チーム「BEAST Japanext」4選手・単独インタビュー
-夢と語っていたMリーガーになった。
中田花奈(以下、中田) 実感が湧いてはいたのです、始まるなという“いよいよ感”を感じています。
-チームメイトとは開幕前から番組でも会って、少しずつ気持ちが高まっているのでは。
中田 週に1回番組もあって、親交を深められるのがこのチームの良さ。これから始まるというのは毎週感じていました。(みんなで宣材写真を撮りながら)Mリーガーの方々がよくこの集合写真を使われているな、とか。皆さんどういう風にしているかを思い出し、考えたりもしました。
-ドラフト会議で名前を呼ばれた瞬間はどんな思いだったか。
中田 手放しで喜べる状況ではなかったですね、毎週、(Mリーグの試合を)見ていたので「こんなのできないのですよ!」と、番組で言っている側だったのが、まさか自分がそこに立つだなんて。ただ、選んでいただいたからには、自分にできることを全部やるつもりです。
-プロになると発表してからMリーガーになるまでここまでは早かったか。
中田 ちょうどお店を始めた頃と、プロになったタイミングが重なったりして、すごく忙しかった。人生の中でも一番忙しいと感じるくらいの約2年でした。麻雀プロということ以上に、お店の経営やタレント業など他のお仕事をやっていたので、2年経ってしまったということにびっくりしていました。
-タレント業、麻雀カフェの経営との両立というのはどのように考えていくか。
中田 私を選んでくださったのは発信力というところもあると思うので、そこはセーブしないでしっかりやりたい。お店の方は経理とか、事務的なことを自分でやっていたのですが、そこは従業員に代わってもらって、お店に立つ時間を増やしたいと思います。
私に会いに来てくれるお客さんとお話ししたり、という時間にしようかなと思っています。
-選手として見られることのプレッシャーは?
中田 ものすごくありますね(笑)。番組に出演していても、これまではトークをする番組だったところから、今度はいいプレーを見せたいなという気持ちになりました。
-これまで師匠だった鈴木たろう選手とはどんな話を。
中田 先ほどお会いした時「写真撮ろう!」と言われました(笑)。園田さんとは麻雀覚えたての時からお会いすることが多かったのですが「こんなところで会っちゃうとはね」という話をしました。
-BEAST Japanextはどういうチームか。
中田 やっぱり個性豊かなところが一つの魅力だと思います。鈴木大介さんの麻雀は、今のMリーガーの麻雀をかき乱してくれるような気がしています。
私は初心者でもわかりやすいような、高打点の手をいっぱいアガリたいと思います。私を応援してくださっているファンの多くは、まだ麻雀をあまりわからないという方でして、「3万2000点!」とか言うと絶対わかるじゃないですか(笑)。わかりやすく高打点を作りたい。
今、いろんな麻雀を勉強していて、ブレブレしてはいるのですが、新しいことができるようになった自分も見てもらいたい。勝又さんや岡田さん、Mリーガーでなくても坂本大志さんなどに時間を作っていただいて、いろんな方に麻雀を教えてもらっています。
-新Mリーガーなど含めて対戦してみたい人は。
中田 新しいMリーガーの方以外は、結構対戦経験があります。二階堂亜樹さんに憧れて連盟に入ったというのもあるので、亜樹さんと大舞台に立って戦いたいですね。
-アイドルグループでデビューした時と比べて今はどういう緊張があるか。
中田 アイドルの最初の頃は12年ぐらい前なので、記憶が薄れているのですが、その時との違いは、当時は温かい目で見られているのが基本でした。今回は特に厳しい目で見られるであろう場で、やはり緊張というか、不安に思う部分はあります。(厳しい言葉も)ありがたい言葉として受け取って、強くなりたいと思います。皆さんメンタルは大丈夫かなと心配されると思うのんですが、アイドルの時の経験を生かして頑張ります。
-個人と、チームとしての目標を。
中田 大きいことを言いますけど、MVPを狙っていくつもりで打ちます。「プラスで終わりたいです」とか言っているとマイナスで終わっちゃうので、目標は一番高いところに設定しようという意識はあります。チームとしては「まずセミファイナルに残りたい」と監督もおっしゃっていたのですが、ちょっとそれだとBEASTらしくないと思うので参戦したからにはファイナルに残りたいなと思っていますね。優勝争いができるように、最後までMリーグの試合に出ていたいと思います。
-自身の麻雀における成長のイメージは。
中田 黒沢さんに「私に似ている」と言ってもらえたことがすごく嬉しいです。黒沢さんの麻雀は面白いし、ワクワクする。迫力があるのですが、そういう麻雀が好きです。憧れるのは黒沢さんなのですが(見習って打つのは)難しくて(笑)。いろいろなプロの方にも「黒沢さんを最初から目指すのはとても難しい」と言われ、今はいろいろな方を見て吸収している最中です。いつか黒沢さんのようになりたいと思います。
-厳しい環境に身を置くのが好きな方か。
中田 そうかもしれないですね。アイドル時代がそうだったので。芸能界を一旦辞めることも考えていたのですが、結果こういう道を選んでいるってことは(厳しい環境が)好きなのだと思います。
今はすごく人生が充実しているというか、意味のある毎日を生きている、そういう気がします。これまで積み上げてきたものと全く別の部分なので、新たなスタートを切っているという感じです。
-アイドル時代の仲間から何か声をかけられることは。
中田 秋元真夏という一番仲の良いメンバーに会ったのですが「すごいね!おめでとう!」と。麻雀知らないメンバーも自分の活動を知っていてくれるのは嬉しいですね。
-Mリーガーに対して「自分はここは負けない」というところは。
中田 先程言った「メンゼン高打点」というところにも関わるのですが、放送対局に出てきたからこそ(視聴者が)ワクワクするような半荘を目指していきたいと思っています。メンタルは結構強い方かなと。アイドル時代に東京ドームも出させていただいた経験などを生かして。その時とは全く違う環境や状況だと思いますが、自分的には(心は)折れないでいけると信じたいです。
-試合の入場シーンではどんなイメージを。
中田 皆さんお決まりのものがあったりしますが、私は何をしようかなと。「よくやった」と思ってもらえるような麻雀をしたいです。あの場に行ったらすごく緊張すると思うのですが、みんなに認められたいという思いを忘れないように打ちたいです。
-コメント欄は“ナカダカナシカ”コールもあるかもしれない。
中田 知ってくれていたら嬉しいですね。今も乃木坂46のライブで言われているらしく、卒業した後も私のコールがまだあったりするので、麻雀界でも“ナカダカナシカ”コールを流行らせたいです。
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズンを戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。さらに上位4チームがファイナルシリーズに進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)