【MLB】レンジャーズ-レッドソックス(9月19日・日本時間20日/アーリントン)
元巨人の外国人選手が、MLBの舞台で躍動している。レッドソックスの吉田正尚外野手が「4番・レフト」で先発出場したこの試合。2016年に巨人でプレーしたレンジャーズ・ガルシアが自己記録更新の豪快35号を放ち、打点も最多タイと完全に覚醒した。
スコアレスの2回裏、レンジャーズの攻撃。無死走者無しの場面で打席に入ったガルシアは、レッドソックス先発右腕のホウクが投じた4球目、95マイル(約154キロ)の高速シンカーを右中間へ。これがグングン伸びてライトスタンドへ突き刺さり、自己記録更新の35号ソロとなった。
打球が上がった瞬間、現地グローブライフ・フィールドの観客からは「ワオ!」と歓声が上がり、解説の薮田安彦氏も「うーん、今のはうまく打ち返しましたよね、アウトコースの球でしたけどね。踏み込めるってことでしょうけどね、しっかりと押し込んだ格好のバッティングができましたね!」と絶賛した。
かつてキューバ国内リーグで打点王・最多安打にも輝いたガルシア。2016年にNPB・巨人に在籍した際は、わずか4試合出場で7打席ヒットなしという結果に終わっていた。その後、カージナルス、そしてレンジャーズとキャリアを積み、2021年には31本塁打、昨季も27本と開花。そして今、キャリアハイを叩き出しライバルの脅威となっている。
巨人は目下4位で3年連続のV逸、3位DeNAに2.5ゲーム差を付けられており、クライマックスシリーズ進出も危ぶまれるという状況。巨人時代は食事や日本文化になじめず早々に退団、ファンのあいだでも当時のことを覚えている人は少ないガルシアだが、もしあのまま留まり、研鑽を続けていれば、はたして今のセ・リーグはどうなっていたか。
NPBで無名だったがその後MLBで覚醒した選手には、他に元広島のソリアーノが知られる。ソリアーノは1996年に来日、ウエスタンリーグで57試合に出場。翌年に1軍初昇格を果たしたが、わずか9試合の出場で退団。その後はMLB通算16年で2095安打、412本塁打、1159打点、289盗塁と歴史に名を刻む名プレーヤーとなった。まだ30歳と若いガルシアも、ソリアーノのような名選手となるか。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)
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