誰も予想できない逆転劇が演じられた。将棋の永瀬拓矢王座(31)に藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)が挑戦する第71期王座戦五番勝負第3局が9月27日に行われ、前人未踏の“八冠制覇”を目指す藤井竜王・名人が81手で勝利した。終始永瀬王座ペースで展開していた一局だったが、最終盤で起こった大逆転。解説者も「信じられない…」とあ然とするまさかの幕切れに、視聴者も騒然となっていた。
藤井竜王・名人が、またしてもファンの度肝を抜く逆転劇を見せつけた。本局は、八冠制覇を目指して永瀬王座に挑戦する注目のシリーズ。1勝1敗で迎えた本局は、後手番の永瀬王座が端の位を取って雁木とする工夫を見せた。先手番とあり先に攻めに出た藤井竜王・名人だったが、永瀬王座の深い研究に阻まれ逆にペースを握られる展開に。難所の中盤でははっきりと抜け出し永瀬王座がリードを広げていった。
終盤では藤井竜王・名人が流れを引き戻すべく勝負手を放ったが、ABEMAの「SHOGI AI」の形勢は永瀬王座の勝勢をはっきりと示して揺るがない。藤井竜王・名人も「終盤ははっきり負けだと思っていた」と振り返った通り、第1局に続いて“先手番の鬼”を圧倒するかと思われた最終盤でドラマが起こった。
先に1分将棋に突入した永瀬王座だったが、安全策を優先したか意外な飛車合い。終局後には「第1感は歩合いだった」と振り返ったが、この選択で運命が大きく入れ替わった。
“受けの名手”の永瀬王座の選択とあり、ABEMAの中継に出演していた深浦康市九段(51)も本譜の変化を静かに見守っていたいたものの、すぐに異変に気が付いたか「え?どういうこと?」。さらに先手の逆転を確信すると「信じられない…」と言葉を失っていた。
圧倒的な終盤力を誇る藤井竜王・名人とあり、最終盤に巡ってきたチャンスはもう逃がさない。疲労をにじませながらも永瀬王座の必死の猛攻を受け切り、最後は香打ちから攻めに回って大熱戦に終止符を打った。
驚きの逆転劇に、ファンも騒然。「ぎゃー!」「聡太マジック!?」「は?」「何が起こった」「将棋こわずぎ」「え?」「こわいこわい」「だ、だいぎゃくてーん」「ソウタごめん、、俺諦めてた」「どうしてこうなった」とコメントが殺到していた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)