「パレスチナ情勢でウソが氾濫」━━ダマされないために必要な「クリティカルシンキング」とは?
【映像】「こんなにあるのか…」ウソを流すメリット

 イスラエル・パレスチナ情勢を巡って大量の誤情報が流れている。誤情報を見分けるにはどうすればいいのは? 日本ファクトチェックセンター編集長 古田大輔氏と考える。

【映像】「こんなにあるのか…」ウソを流すメリット

 日本ファクトチェックセンターは誤情報を見分ける方法として以下の4ポイントを挙げている。

1.情報元を見る
情報源の身元を確認。その情報を知りうる立場にいるか。

2.疑義の指摘を確認する
リプライやコメント欄の反応を確認。また、Googleによる情報の正誤確認サービス「Fact Check Explorer」で確認する。

3.メディア・公的機関・当事者の発信を確認

4.ソースを探す
改変やミスリードされてないか、一次資料や関連データとの矛盾がないか確認する。

 実際に日本ファクトチェックセンターが検証したところ、大量の誤りが見つかった。具体的には、「ウクライナがハマスに武器を渡したとBBCが報道した」という情報はBBCのロゴを悪用したもの。他にも「ハマスがイスラエルの子どもたちを檻に入れている」「イスラエル空軍がガザに白リン弾投下した」という情報・映像は誤りで、これは日時や場所が異なる映像を活用したものだ。

 誤情報を流すメリットについて古田氏は「二つに大別される。一つは確信犯。例えば『コロナワクチンは毒』と信じて『よかれ』と思って流していたケースが該当する。もう一つは故意犯。こちらは間違っている情報だとわかっていて流している。彼らは『自分達を有利にしたい、混乱を起こしたい』という政治的な動機、あるいは広告アクセスを稼ぎたいという経済的な動機、さらには『有名になりたい』『自分のツイートがシェアされて嬉しい』という動機で動いている」と解説した。

 さらに、「もしあなたが『その通りだ!』と強く思ったとしたら『その感情』を見つめることが大事だ」と注意を促した。

「ダマす相手はあなたのその感情を利用している可能性がある。だから、なぜ『自分はその通りだと強く思ったのか』を検討するべきだ。これをクリティカルシンキングといい、自分のバイアスを意識しながら情報に触れてほしい」
(『ABEMAヒルズ』より)

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