麻雀に限らず、どんな競技でも選手が困った顔をしながら戦うというのも珍しいものだ。一般的には冷静さの象徴ともいえるポーカーフェイス、もしくは闘志を剥き出しにするような顔、というのが競技者のイメージだが、プロ麻雀リーグ「Mリーグ」のBEAST Japanextに所属する菅原千瑛(連盟)は、とにかく困った顔をしている。「考えている時の顔。私的にはもっとキリッとしているつもり」と答えるが、真剣勝負の中だからこそ見える、この困り顔がファンに好評だ。
菅原は2012年に日本プロ麻雀連盟に入会。プロ歴も10年を過ぎたところから、次々とタイトルを獲得してこれまで以上に注目されるようになると、Mリーグ2023-24シーズン開幕前に行われたBEAST Japanextのドラフト会議指名オーディションで見事に優勝。自力でMリーグ入りを勝ち取った。
このオーディション時からも、より大きく注目されるようになったのが、菅原の困り顔だ。もちろん本当に困っている時もあるだろうが、真剣に考えるこそ眉が「八」の字になるなど、とにかく困って見える。仲のいいプロ雀士・早川林香も「麻雀打っている時だけつらそうな顔する(笑)」というように、卓を離れれば明るく笑い続けている。
菅原をよく知るMリーガーからは、実際に困っていなくてもそう見えることから、むしろ思考が読めず、警戒すべき選手だという声もある。ファンを魅了しつつ、選手を困惑させるという意味では、厄介な選手とも言えるだろう。本人は門前高打点派という自覚があり、目標するタイトルに「最高スコア」を掲げている。「一番いい結果をファンのみなさんに届けたいです。MVPも狙っています」。シーズン終了後の表彰式で、個人タイトル獲得のメダルをかけられた時は、さすがに困り顔も笑顔になっているはずだ。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
(ABEMA/熱闘!Mリーグより)





