将棋の第36期竜王戦七番勝負第4局が11月10、11日の両日、北海道小樽市の「銀鱗荘」で行われ、藤井聡太竜王(名人、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)が伊藤匠七段(21)を破り、シリーズ4連勝のストレートで防衛3連覇を飾った。最終盤では藤井竜王が異次元の“37手詰”から鮮やかに勝利。解説者も「一人だけずるいよね!こんな難しい順、瞬時にわかっちゃうんだもん」とぼやかずにはいられない様子だった。
全冠制覇から1カ月、藤井竜王が保持する最高峰タイトルを防衛した。同年代対決として注目を集めた本七番勝負だったが、藤井竜王が緩急自在の差し回しで伊藤七段を圧倒。タイトル戦連勝記録を“19”とし、故・大山康晴十五世名人の保持する最多記録に早くも並んでみせた。
本局は、角換わりの出だしから猛スピードで難解な中盤戦に突入。タイトル戦初勝利を狙う伊藤七段のペースで進行しているかと見られていたものの、終盤戦で藤井竜王が強い踏み込みと受けを自在に操り流れを引き戻す勝負術を披露。クライマックスでは、難易度の高い芸術的な詰み筋から勝利を飾った。
ABEMAの中継に出演した深浦康市九段(51)も一目で読み切ることができずに無言になる場面も。さらに「一人だけずるいよね!こんな難しい順、瞬時にわかっちゃうんだもん」とぼやかずにはいられない様子。さらに「困った人だね」「解説者も負かされた気分になる」と解説“投了”状態に。視聴者も「わけわから~ん」「エグすぎワロタ」「ほんとにピッタリになるの?」「わざと難しくしてるだろw」と大混乱のコメントがズラリと並んだ。
終局後、深浦九段は鮮やかな詰み筋を振り返って「私は対局中には発見できませんでした」コメント。「これだけ大変な37手詰を実戦の中でやり遂げたわけですね。恐るべき強さです。ビックリしました」と感服しきりの様子だった。
(ABEMA/将棋チャンネルより)