将棋の第36期竜王戦七番勝負第4局が11月10、11日の両日、北海道小樽市の「銀鱗荘」で行われ、藤井聡太竜王(名人、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)が伊藤匠七段(21)を破り、シリーズ4連勝で防衛3連覇を飾った。本局は永世竜王保持者の渡辺明九段(39)が、初めて立会人を務めたことでも話題を集めた。注目シーンとなる“封じ手開封”の場面を振り返り、「思ったより手が震えた」と苦笑いを浮かべていた。
渡辺九段はこれまでに44回のタイトル戦を経験。タイトル獲得数は竜王11期、名人3期を含む通算31期を誇る。2023年は、2・3月の棋王戦五番勝負、4・5月に行われた名人戦七番勝負で藤井竜王と激戦を繰り広げた。
対局の一切を取り仕切る「立会人」は一般的にタイトル経験を持つベテラン棋士が務めるとあり、現役でタイトル争いを繰り広げている渡辺九段の姿に「違和感しかないw」「貴重映像」の反響も。それでも、対局場前日に行われた前日検分から対局者でないと気づきにくいポイントを次々に指摘し確認するなど、“名立会人”としての顔も見せていた。
検分から終局まで、立会人にとっては気の抜けない時間を過ごすことになるが、大きな注目を集めるのは何と言っても『封じ手開封』の瞬間だ。本局は、挑戦者の伊藤七段の手番で指し掛けに。2日目には立会人が封じ手を開封し、記された符号を読み上げることから再開されるが、渡辺九段にとっては“見慣れた光景”。テキパキと無駄のない動きで任務を終えていた。
渡辺九段は公務の合間にABEMAの中継に出演。初の封じ手開封を振り返ると、「タイトル戦の動きは分かってるんで大丈夫かなと思ってたんですが、今朝封じ手を切る所の動きは結構、自分でも思ってた以上に手が震えたりしましたね。早くやろうと思って、緊張しちゃって…(笑)。手は予想通りだったのでよかったですけど、予想外の手だったら動揺したかも」と、苦笑いを浮かべて心境を語った。
まさかの告白に、ファンは爆笑。「かわいすぎるww」「さすがに緊張したんかw」「手震えてたんだ」「やるのとみるのじゃ大違い」「かわゆし」「ナベ先生でも震えるのかw」と同時に、「初々しいw」「お疲れ様でした!」と多くの労いの声も寄せられていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)