将棋の順位戦A級5回戦が11月13日に行われ、豊島将之九段(33)が佐藤天彦九段(35)に76手で勝利した。この結果、豊島九段は負けなしの5連勝でリーグ首位を堅守。藤井聡太名人(竜王、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)への挑戦権獲得へ向けて前進した。
名人経験者同士の豪華カードとなった5回戦は、開幕4連勝でリーグ首位に立つ豊島九段が佐藤九段と激突。2023年3月の前期A級最終局以来の対戦に臨んだ。本局は近年オールラウンダーとして居飛車・振り飛車を指しこなしている佐藤九段が先手で「四間飛車」を採用。互いに負けられない一局は対抗形の将棋となった。
佐藤九段から仕掛けて本格的な戦いへと突入。佐藤九段の強気な攻めに対し、冷静に応じた豊島九段のペースでの展開となった。後手は強固な陣形を築き上げると、一転して攻勢へ。着実な攻めでリードを拡大し、鮮やかに白星を手にした。
この結果、豊島九段はリーグ唯一の5連勝で首位をキープ。藤井名人への挑戦権獲得に向けて前進を遂げた。次戦、6回戦では中村太地八段(35)と対戦する。一方、敗れた佐藤九段は連敗を止めることができず1勝4敗と苦しい結果に。後半戦では、ひとつでも上位進出を目指す戦いとなる。次戦では広瀬章人八段(36)との対局が予定されている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)