思惑通りの展開に、笑みがこぼれた。11月14日、プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」第1試合では、KADOKAWAサクラナイツの堀慎吾（協会）が登板し、個人初戦以来のトップを飾った。
当試合は起家からTEAM雷電・瀬戸熊直樹（連盟）、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう（最高位戦）、U-NEXT Pirates・仲林圭（協会）、堀の並びで開局。中盤までは、たろうの独壇場だった。東1局で満貫・8000点（供託1000点）、東2局で親満貫・1万2000点を獲得。堀は東3局で南のみの1100点、南1局1本場でリーチ・ツモ・平和・赤3・裏ドラの跳満・1万2000点（＋300点、供託1000点）をアガるも、南2局では、またしてもたろうが親満貫・1万2000点を奪取した。流局で迎えた南3局2本場では、中のみの1300点を加点。逃げ切りを図ったが、ここから堀の猛攻が始まった。
まず、南4局で決して良いとは言えない配牌を慎重に打ち進め、捨て牌3列目で五・八万待ちのリーチ。その次巡、追っかけリーチをかけた仲林からアガリ牌が零れ落ちると、リーチ・平和・三色同順・ドラ・裏ドラの親跳満・1万8000点を成就させた。これで勢いに乗った堀は、南4局1本場でリーチ・ツモ・ドラの6000点（＋300点）をアガって、たろうを逆転。南4局2本場ではツモ・赤・ドラ2の親満貫・1万2000点（＋600点）で差を引き離した。
そのまま逃げ切りを決めた堀は2日前の12日、自団体の「雀王決定戦」最終戦で涙を飲んだ。奇しくも逆転で優勝を決めたのが、仲林だった。それだけに堀は試合後のインタビュー時、反撃の口火を切る仲林からの親跳満を「至極の一局」にチョイス。仲林が牌を河に捨てようとした際、マンズであることは即確認できたそうで、「何万？何万？」と凝視すると見事にアガリ牌の八万だったとし、その瞬間を振り返りつつ「麻雀はやめられない」と悦に入った。加えて、東3局で仲林の親を南のみで即流した件についても「もちろん（意識はしていた）」とニヤリ。「至極の二局を挙げるとしたら、それですよ」。見事にリベンジを果たした堀は、力強く勝利アイテムのサクラブレードをかざした。
【第1試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）6万1300点／＋81.3
2着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう（最高位戦）4万7200点／＋27.2
3着 U-NEXT Pirates・仲林圭（協会）－3200点／▲43.2
4着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹（連盟）－5300点／▲65.3
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
