これもチーム戦の醍醐味だろう。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」11月20日の第2試合はKADOKAWAサクラナイツ・渋川難波（協会）がトップ。第1試合で岡田紗佳（連盟）が悔しいトップ転落の2着。今期すでに3勝、勝ち頭の選手が控室で謝る事態を受け、渋川は発奮。「安心してください！」と勝利を目指し、そして狙い通りのトップを掴んだ。
試合は起家からEX風林火山・二階堂亜樹（連盟）、TEAM雷電・黒沢咲（連盟）、セガサミーフェニックス・醍醐大（最高位戦）、渋川の並びで開始した。試合は序盤から亜樹が絶好調。なんと親満貫を3発連続で決められてしまい、渋川は4万点以上の差を付けられた。
反撃のチャンスは東1局3本場。まず亜樹から満貫の“デバサイ”を決めると、東3局3本場は醍醐から5200点（＋900点）。東4局の親番では黒沢、醍醐の2軒リーチに割って入り、追っかけリーチで一発ツモ。リーチ・一発・ツモ・中・ドラで1万2000点をゲット。実況の日吉辰哉（連盟）も思わず「一発だー！強い！」と絶賛してしまうほどの突破力だ。これで4万点以上あった亜樹との差を逆転、トップ目に立った。
ライバルも負けてはいない。南2局、渋川は親の黒沢にダマテンの親満貫を放銃、またも2着へ落ちてしまう。それでも南2局1本場、黒沢からリーチ・一発・赤・ドラ・裏ドラの8000点（＋300点）をアガり、亜樹を再逆転。やられた直後にリベンジの強烈パンチ、これにファンは「すげえええええ」「渋ないすぅ」「神ってる！！！」「取り返したｗ」と大興奮だ。南4局は5800点を亜樹からロン、これでトップがほぼ確定。同1本場は黒沢のアガリでゲーム終了。渋川は今期3勝目、個人成績もプラ転だ。
試合後はすぐに南2局を振り返り「黒沢さんに（親満貫の）6筒打った時は崩れ落ちそうになりながらも、なんとかその後手が入ってくれて本当に良かったです」と無事トップを取り返した展開にホッとした様子。渋川は「岡田さんが1戦目で本当に悔しそうに帰ってきて『2着ですいません！』って」と控室の一幕を明かした。「安心してください」とトップを誓い、見事にそれを果たした渋川。このエピソードが伝えられるとファンは「いい男じゃねえか！！」「かっけえやないか」「男見せたな渋」と感心しきりだった。試合後、岡田のSNSでは「しぶー！！！！！ありがとうー！！！！」と感激の投稿も。
これでチームは3ケタのプラス、順位も2ランクアップで4位とした。渋川は「みなさんちょっと安心できると思いますけど、まだまだここは通過点と思って、この後もガンガンやっていきますんで、応援よろしくお願いします！」と健闘を誓った。仲間の悔しさを晴らす快勝、それも大逆転の勝利だ。頼りがいを増す“魔神”はこの2年目、Mの舞台で本格化の時を迎えている。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波（協会）4万6500点／＋66.5
2着 TEAM雷電・黒沢咲（連盟）2万2900点／＋2.9
3着 EX風林火山・二階堂亜樹（連盟）2万1200点／▲18.8
4着 セガサミーフェニックス・醍醐大（最高位戦）9400点／▲ 50.6
【11月20日終了時点での成績】
1位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋262.5（32/96）
2位 U-NEXT Pirates ＋231.5（32/96）
3位 EX風林火山 ＋172.3（34/96）
4位 KADOKAWAサクラナイツ ＋135.8（34/96）
5位 TEAM雷電 ＋114.3（34/96）
6位 渋谷ABEMAS ＋113.3（32/96）
7位 赤坂ドリブンズ ▲40.4（32/96）
8位 BEAST Japanext ▲405.4（32/96）
9位 セガサミーフェニックス ▲583.9（34/96）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
