力を認め合うライバルだからこそ、勝てた時は喜びも大きい。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」12月1日の第2試合はKADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）がトップ、個人3連勝を達成した。同じ団体で最高峰タイトル「雀王」を争うなど、古くからライバルでもあるU-NEXT Pirates・仲林圭（協会）をラスに沈めてのトップに、試合後は満足げな表情を浮かべた。
試合は起家から堀、セガサミーフェニックス・茅森早香（最高位戦）、TEAM雷電・本田朋広（連盟）、仲林の並びでスタート。堀は序盤から失点が続くも、東3局に満貫を本田からアガり原点回帰。南2局2本場には仲林のリーチを受けた直後、ツモ・混一色・七対子の1万2000点（＋600点）を決め、トップ目に立った。
南4局1本場は仲林と壮絶な叩き合い。同じ四・七万待ちを最後までめくり合った。四万がすべて王牌に眠っているという珍事もあってこの局は引き分け。同2本場は仲林、茅森の攻めに対して形勢が悪いとみるや、しっかり守りを固めた。結果は茅森が仲林からロン、裏ドラ次第で堀はマクられてしまうドキドキハラハラの展開だったが、乗らずにトップで逃げ切った。
試合後、堀は万感の思いを込めて「うれしいです」とお決まりのフレーズを口にした。この日の“至極の一局”は南4局2本場、茅森のリーチに裏ドラが乗っていないことを確認した瞬間。「あのドキドキ、やっぱりあれが麻雀の醍醐味だなと。麻雀やめられないと思いました」と語った。
また南2局2本場、仲林のリーチを受けた直後に自身の跳満ツモという場面は「あのタイミングが一番うれしいんですよ」と微笑みを浮かべながら振り返り「リーチかけるしかないかなあ？みたいな。『仲林さん、ツモです』っていう」と、旧知の間柄だからこそできる面白トークも展開。おいしくイジられた仲林は舞台袖で苦笑い。
これでチームは首位浮上。自身の連勝記録については「全然考えてないですね」。「チームのポイントが全てかなと。最近、コツコツ守りに入っているのがチームとしてうまくいっている。連勝にはこだわらない」とフォアザチームの精神で戦うことを宣言した。
最後に堀は「久しぶりに首位に立つことができました、いつも応援してくださるファンの方にいい景色を見せられて僕も満足しています」とファンへメッセージ。頼もしい小さな巨人・堀にファンは「堀さん最高だぜ！！！」「さすぽよ！！！」「ぽよトップにしてくれてありがとう！」と次々にエールを寄せていた。
宿敵、仲林を相手にトップラス。チームはプラスが300ポイントを超え、さらなる上積みを目指す。混戦の中盤戦を乗り切るために、堀がこれからも奮闘するはずだ。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）3万4500点／＋54.5
2着 セガサミーフェニックス・茅森早香（最高位戦）3万4000点／＋14.0
3着 TEAM雷電・本田朋広（連盟）2万4300点／▲15.7
4着 U-NEXT Pirates・仲林圭（協会）7200点／▲52.8
【12月1日終了時点での成績】
1位 KADOKAWAサクラナイツ ＋319.6（38/96）
2位 EX風林火山 ＋291.3（40/96）
3位 U-NEXT Pirates ＋232.5（40/96）
4位 赤坂ドリブンズ ＋133.3（40/96）
5位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋123.1（38/96）
6位 渋谷ABEMAS ＋49.1（40/96）
7位 TEAM雷電 ▲166.4（40/96）
8位 BEAST Japanext ▲433.2（38/96）
9位 セガサミーフェニックス ▲549.3（38/96）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
