待ち望んだ、この瞬間。セガサミーフェニックスの醍醐大（最高位戦）が12月5日、プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」の第1試合に登板し、念願の初勝利を飾った。
「最高峰のリーグに僕がいないのはどうなのか」。経験、実力共に申し分なく、毎年、ドラフト指名候補にあがっていた醍醐は、昨シーズンに勇退して監督に就任した近藤誠一（最高位戦）の推薦でチームに加入した。その期待は大きかったものの、ここまで10戦に登板して未勝利。個人成績も最下位と、Mリーグの壁は高かった。
当試合は醍醐、TEAM雷電・黒沢咲（連盟）、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎（連盟）、渋谷ABEMAS・日向藍子（最高位戦）の並びで開局。前回、3着だった醍醐は、親番の東1局から攻めた。ドラの發を早々にポンすると、その後、ツモリ三暗刻の形でテンパイ。「武者震いがした」。見事にアガリ牌を引き寄せ、發・対々和・三暗刻・ドラ3の倍満・2万4000点を成就させた。
以降も小刻みにアガリを重ね、南1局1本場終了時点で持ち点は5万7400点。勝利は手中に収めたかと思われたが、ここから各選手の猛追を受け、南4局1本場を迎えた時には、持ち点は3万7200点まで減っていた。「中盤まで面子ができない手だった。印象もよくないし、待ちもよくない」「最後、ダメかと思いました」。それでも醍醐は積極的に仕掛け、見事にツモ。タンヤオ・赤・ドラ2の満貫・8000点（＋300点、供託1000点）で試合を締め、涙を堪えるかのように卓を見つめ続けた。
「めちゃくちゃ嬉しいですね。それしか出てこないです」。試合後、待ち望んだトップに醍醐は「トップを取るのが厳しいな、というのが続いていた。こんなにかかるとは思っていなかった」とコメント。「みなさんに『早くトップを取ってね』『応援しています』とか言われていた。ちょっとでも『トップ取ったよ』と言えるのが嬉しいですね」と安堵した。
「これでちょっとは盛り上がってくれたんじゃないかなって思うので、めちゃくちゃ嬉しいです」。奇しくも、この日は「RED°TOKYO TOWER」で「セガサミーフェニックス応援パブリックビューイング」が開催されていた。「11戦、トップを取るのにかかってしまいましたけど、これからも頑張って、ファイナルに残れるようにチーム一丸となって頑張りたいと思いますので、引き続き、応援よろしくお願いします」。ファンにメッセージを送ったオールドルーキー醍醐。ここから大逆襲が始まる。
【第1試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・醍醐大（最高位戦）4万7500点／＋67.5
2着 渋谷ABEMAS・日向藍子（最高位戦）2万7300点／＋7.3
3着 TEAM雷電・黒沢咲（連盟）2万5000点／▲15.0
4着 KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎（連盟）200点／▲59.8
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
