将棋の第9期叡王戦段位別予選(八段戦)が12月7日に行われ、稲葉陽八段(35)と佐々木勇気八段(29)が午後2時から対局を開始した。八段戦最後の1枠を勝ち抜き、本戦進出を果たすのはどちらか。振り駒の結果、先手は佐々木八段に決まった。
稲葉八段は2008年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組:7期)で、順位戦のA級も7期目。タイトル経験はないが、2017年に名人戦七番勝負に出場した経験を持ち、棋戦優勝も2回ある。安定した力を発揮する居飛車党で、各棋戦の上位の常連だ。今期の叡王戦は有森浩三八段(60)、畠山成幸八段(54)に勝利し決勝へ進出。2期連続3度目の本戦トーナメントを目指す。
佐々木八段は、2010年10月に四段昇段。竜王戦2組(1組:2期)、順位戦A級(A級:1期)。棋戦優勝は若手棋戦の加古川青流戦で1回。若きころからその才能を高く評価された居飛車党で、「横歩取り勇気流」で2017年度将棋大賞の升田幸三賞を受賞した。今期初参戦となった八段予選は、中村太地八段(35)と神谷広志八段(62)を撃破。第6期以来3期ぶりの本戦入りを狙う。
ともに順位戦A級に所属する両者の過去の対戦成績は2局で、いずれも佐々木八段が白星を飾っている。早指し戦では初対戦の本局ではどのような戦いを繰り広げるか。持ち時間は各1時間。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
叡王戦は四段から九段までに分かれた段位別予選を行い、12人が通過。シード棋士4人を加えた16人で本戦を戦う。29人が参加する八段戦はAからCまでの3ブロックに分かれて行われ、それぞれの優勝者が本戦に出場する。第6期から不二家が主催となり、対局時には栄養補給のためのお菓子ボックスが設置されている。現在のタイトル保持者は藤井聡太叡王(竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、21)。
(ABEMA/将棋チャンネルより)