【プレミアリーグ】エヴァートン 3-0 ニューカッスル(日本時間12月8日/グディソン・パーク)
ニューカッスルに所属する33歳のキーラン・トリッピアーは、右SBながら15節終了時点でリーグ最多のラストパス数を記録するなど、チームに欠かせない主力として活躍を続けている。しかし、迎えたエヴァートン戦は悪夢のようなゲームとなった。
【映像】「悪夢のトリプル・エラー」決定的瞬間まとめ
79分にエヴァートンが先制点を奪った場面のキッカケは、トリッピアーの自陣でのボールロストだった。ボールコントロールできなかったところを相手MFドワイト・マクニールに奪われると、そのまま独走を許して失点を喫している。
その直後にユニフォームで顔を覆ったイングランド代表DFは、失点から7分後の86分に再びミスを犯してしまう。低い位置で相手にパスをぶつけたところから処理を誤り、不用意な形でボールを失うと、そこからショートカウンターを食らって失点。同じような形の痛恨ミスから相手にゴールを許してしまった。
極めつけとなったのが90+6分の3失点目の場面。エヴァートンのFWベトが前掛かりとなったニューカッスルの高いディフェンスラインに抜け出すと、そのままGKとの1対1に持ち込みゴールネットを揺らした。
リプレイ映像を見ると、CBのファビアン・シェアとエミール・クラフトはベトの位置を見てオフサイドトラップを仕掛けていたが、トリッピアーだけラインを揃えられずオンサイドに。エヴァートンFWはボールを見ており、トリッピアーが周りの選手に合わせていれば防ぐことができた失点だった。
この試合の全ゴールに絡む悪夢のような“トリプル・エラー”に、現地イングランドのニューカッスル・ファンは激怒。SNSには「トリッピアーはマスクを外すべきだ、彼は明らかにエヴァートンの選手だ」、「エヴァートンの回し者か?」、「(賭博で出場停止処分中の)トナーリは間違いなくトリッピアーのビルドアシストに賭けた」、「相手に2アシストしやがった」、「何をやってるんだ?」、「トリッピアーは今でも(エヴァートン監督の)ダイシの家に夕食に行く。愛しているんだ」など、辛辣なコメントが踊っている。
最後のコメントにあるように、エヴァートン監督がショーン・ダイシだったことも、批判が相次いだ要因だろう。若い頃にパーティーや飲酒に明け暮れてコンディションが不安定だったトリッピアーを、バーンリーで一人前の選手に成長させたのが現エヴァートンの指揮官だった。両者は今でも個人的な関係があり、「いつか彼の下でプレーしたい」と再び共闘するコメントもかつて残しているのだ。
この発言と今節のパフォーマンスはもちろん無関係だろうが、3つの失点に関与してしまったことは事実。今週末にはトリッピアーにとって古巣のトッテナム戦が控えており、来週のミッドウィークにはチャンピオンズリーグの決勝トーナメント進出が懸かったミランとの大一番が控えている。
百戦錬磨のベテランDFは、エヴァートン戦で犯したトリプル・ミスから気持ちを切り替え、次なる重要な試合に集中することができるだろうか。
(ABEMA/プレミアリーグ)