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 今やすっかりメジャーとなった「推し活」。アイドルや声優、アニメキャラクターまで何かしらの“推し”を持っている人は多い。最近ではアフターコロナでリアルイベントも増え、さらなる盛り上がりを見せているという。

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 一方で、“推し疲れ”という言葉が存在し、「これ以上推しを作ったら破産しちゃう、けどやめられない!」「楽しいけどキツイ」という声も上がっている。なぜのめり込んでしまうのか?推し活中の2人を招き、『ABEMA Prime』で議論した。
 
■3000万円以上を“推し”に使ったアイドルオタク

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 推しを追って全国ツアーすべてに参加していたというビジュアルバンドオタクのらいさん。経緯について「最初はちょっとライブに行ってみる程度だったが、だんだん好きになり、気がついたらツアーを全通(全ての公演に参加)するほど好きになっていた。アルバイトで月に数万円から数十万円稼いでいたが、その金額のほとんどを推し活に使っていた」と話す。
 
 全国ツアー約20カ所を全通するとかかる費用は約40万円。工面するためにさまざまな節約を行っていたといい、「地方のライブに行った際も、現地で外食をせずに、コンビニのカップラーメンを食べていた。また公共交通機関が少ない場合は、目的地まで徒歩30分かかる場合でもタクシーを使わずに歩いて向かっていた。移動は基本夜行バスで、宿泊費についてもホテル代が高い場合は、カプセルホテルを利用していた」と説明した。

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 推し活歴21年のアイドルオタク・かちょすさんは、これまでにつぎ込んだ金額は総額3000万円以上にのぼるという。「だいたい1回のライブとチェキで最低1万円はかかるので、現場がひと月で20回あるとすると20万円はかかる」と話す。のめり込む理由について「ライブ中のレスはすごく気持ちいい。曲によって、この部分では僕にレスをくれるという時間がある。これは何にも代え難い」と熱弁した。

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 自身のお金だけでは足りず、友人に借金をしたことも。「こういう感じでやってきていると、例えば会場のうしろのほうでポツンと観ていると『あれ?かちょすさんどうしたんだ?』となる。自分では『かちょすブランド』と言っているが、それを守るために」。
 
 かちょすさんの銀行口座は母が管理しているという。「長い間アイドルオタクをやっているので、給料をすべて使ってしまうと母も分かっている」と説明。生活費を差し引いたお金が手元に入ってくる仕組みで、空いた時間は自転車配送業で足りない費用を稼いでいるということだ。
 
■7割が経験?“推し疲れ”が急増中?
 推し活から徐々に離れていったというらいさんは、「行きたい時にたくさん行ったので、満足感を得たことで落ち着いたと思う。それ(推し疲れ)も少しはある。ここまでお金や時間を使う必要があるのかな?と思うこともあった」と語る。

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 この“推し疲れ”について、フリーライターで自身もイケメン俳優オタクを公言する横川良明氏は「多額のお金を使っている方がいると、引け目を感じたり、マウントを取られていると感じるなど、人間関係で疲弊する人もいる」と解説。さらに、「推しの熱愛が発覚したときや、スキャンダルで叩かれているのを見ると疲れる。擁護したことで、自分も叩かれてしまうことも結構ある」。
 
 推し疲れとは無縁のかちょすさんは「今の推しに対する満足度が高いのでとても楽しい。むしろ昔より勢いが増している」と明かした上で、「行けるところは全部行って、見ておきたい。自分のいないところで何が行われているか分からない、という思いがある」と悔いの残らない推し活について、自身の考えを述べた。
 
 これにはギャルタレントのあおちゃんぺも「『推しは推せるときに推せ』とみんな言う。目の前にいるうちにつぎ込もうということだ」と賛同した。

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 しかし横川氏は「『推しは推せるときに推せ』はもう古いと思う」と語る。「それが結局やりすぎを生んでしまう。これからはもっとサステナブルに、ヘルシーな推し活をやっていく必要がある。『推しは推せる範囲で推せ』ということだ。無理のない範囲で楽しむのが、推し疲れ対策だ。時代は第2フェーズに入っている」との見方を示した。
(「ABEMA Prime」より)

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