行くと決めたら、どこまでも高打点を狙う。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」12月12日の第1試合で、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう（最高位戦）が、貪欲に高打点を狙うオリジナル手順でアガリを決め、実に打点を4倍にまで引き上げることに成功した。
「ゼウスの選択」という異名も持つたろうは、独創的な打牌選択で見る者を驚かせるアガリを生むことで知られている。今シーズンは徐々に状態を上げ、たろうらしさにも復活の兆しが見えていたが、親番の南1局では真骨頂とも言える仕掛けと選択が見られた。
配牌から東、南と役牌2種の対子を抱えると、2巡目であっさり東をポン。続いてこぼれた8索も鳴き、早くもテンパイの瞬間を迎えた。ところがたろうは8筒を切ればテンパイのところを、7筒切りを選択してイーシャンテン戻し。さらに南が出てポンし、9筒を切って対々和のテンパイにこぎつけた。
7筒切り、そして9筒切りと、いかにもカン8筒を嫌ったような捨て牌だったが、これが見事すぎる罠。TEAM雷電・萩原聖人（連盟）が8筒を切って放銃となり、たろうは1万2000点を手に入れた。東・南だけであれば2900点のところ、打点は4倍を超えることに。ファンからも「これはお見事」「たろうがうまかった」と絶賛されると、本人は試合後のインタビューで「（打点）4倍チャレンジしました。7筒・9筒を落としておけば、8筒が取れるかもしれないと。うまくいきましたね、やっちゃいました」とニコニコだった。
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
