悔しさにまみれた後輩を見たら、この男が燃えないわけがない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」12月22日の第2試合はTEAM雷電・萩原聖人（連盟）がトップを獲得。第1試合で3着となった本田朋広（連盟）の思いを晴らし、自らも躍進の4勝目とした。
試合は起家からEX風林火山・松ヶ瀬隆弥（RMU）、萩原、BEAST Japanext・鈴木大介（連盟）、渋谷ABEMAS・日向藍子（最高位戦）の並びでスタート。萩原は東1局、3筒と三万のシャンポン待ちでリーチ。河には6筒が置いてあり、出アガリの期待もはらむ先制攻撃だ。「ツモれると思っていた」と後に語ったこの攻めが見事に成功。3筒をツモって、リーチ・ツモ・タンヤオ・赤の8000点を手に入れた。
日向の反撃を受け、2着目で迎えた南1局3本場。松ヶ瀬からダブ南・赤・ドラ2の8000（＋900点）のロンアガリで再びトップ目へ。気迫に満ち、切れ味鋭い攻めを展開する萩原へファンからは「萩原さん、やった！」「きれてるわ、これ」「ハギーいけええええ」「ハギーやるじゃん」と次々にエールが寄せられる。畳みかけるように南2局、東と南を暗刻にして、2索と3索のシャンポン待ちでテンパイ。ダマテンでもツモれば親跳満という勝負手、これをひっそりと構えると、鈴木大介からロン。東・南・ドラの9600点が決まり、ダントツ状態に。その後は日向が跳満をツモり、オーラスはひやひやする一幕もあったが、無事に逃げ切って4勝目を獲得した。
試合後は「前回、個人的にラスを引いていてすごく悔しかった」と切り出し、第1試合で3着だった本田が声を荒げて悔しがっていたことから「雷電としてすごくトップを取って帰りたかった」と、特別な思いを持って試合に臨んでいたことも明かした。これを聞いたファンは「かっこいいなあ」「これが“チーム”なんだよなぁ…」「俺達のハギーはさすがだね、頼れるアニキ」と惚れ惚れ。
この日からチームは後半戦に突入。序盤の貯金が底を尽き、借金生活も続いている。この状況を萩原は「なかなか一筋縄でいくと思っていなかったんですけど（マイナスが膨らんだ）ここが踏ん張りどころだと思っていました」と語り、その後に「良かった、ホッとしたぁ」と思わず本音も。試合中の険しさから一転、熱き男がみせた柔和な表情は、スター雀士として戦う重圧や責任など、多くのものがファンに伝わるものだった。
【第2試合結果】
1着 TEAM雷電・萩原聖人（連盟）5万3300点／＋73.3
2着 渋谷ABEMAS・日向藍子（最高位戦）3万5100点／＋15.1
3着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥（RMU）1万9200点／▲20.8
4着 BEAST Japanext・鈴木大介（連盟）－7600点／▲67.6
【12月22日終了時点での成績】
1位 KADOKAWAサクラナイツ ＋302.8（50/96）
2位 U-NEXT Pirates ＋287.3（50/96）
3位 赤坂ドリブンズ ＋256.6（50/96）
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋204.2（48/96）
5位 EX風林火山 ＋32.3（50/96）
6位 TEAM雷電 ▲79.2（50/96）
7位 渋谷ABEMAS ▲107.7（50/96）
8位 セガサミーフェニックス ▲386.8（50/96）
9位 BEAST Japanext ▲509.5（50/96）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
