勤務時間外の連絡はありなのか? 「勤務時間外に仕事上のメールや電話への対応を労働者が拒否できる権利」=「つながらない権利」についての調査が話題だ。
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日本労働組合総連合会の調査によると、「勤務時間外に部下・同僚・上司から業務上の連絡が来ることがあるか」という設問に72.4パーセントが「ある」と答えた。
「どのような連絡なら許容できるか」という設問には、「すぐに対応が必要なことに関する連絡」なら許容できると48.5%が答えている。また、「勤務時間外の連絡にストレスを感じるか」という設問には、「感じる」が62.2%となっている。
勤務時間外の連絡について、新しい働き方について調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab 所長 石倉秀明氏は「基本的に退勤した後の人や休んでいる人には連絡すべきではなく、返す必要も全くない。勤務時間外の連絡を“許容する文化”が問題で、突発的なトラブルを除いて、急な連絡が入る原因は役割分担やスケジューリングができていない管理職側にある」と述べた。
さらに石倉氏は法律面での問題も指摘する。
「例えば、夜中に上司から連絡を受けた部下が『早く返さなければ』と残業代もつけずに急いで返信する行為は違法であり、本来は1分単位で申請すべきだ」
部下が上司の要望に応えてしまう背景について石倉氏は「管理職の人は自分の影響力や部下の心理についてもう少し想像した方がいい。管理職が『明日でいいよ』と言ったとしても部下は気にしてしまって何とか対応しようとしてしまうのだ」と説明した。
メールの受信者を焦らせる【至急】という言葉については「本当に至急というケースは少なく、ほとんどは“メールを書いている側が早く返してほしいだけ”だ」として、さらに必要性が叫ばれている「つながらない権利の法制化」については「つながらない権利の法制化の前に残業をきちんとつけない法律違反が横行していることの方が問題だ。そもそも『つながらない権利』などとオシャレな表現になっているが『時間外には連絡しなくていいよ』で終わるシンプルな話だ」と述べた。
(『ABEMAヒルズ』より)
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