2023年、最も話題になったアニメ【推しの子】メインキャストが語る現在地と未来
【映像】激動の展開続々!【推しの子】シリーズ一覧

 2023年、最も話題になったと言っていいヒットアニメが【推しの子】だ。90分の拡大版として放送された第1話の衝撃的な内容から、瞬く間に注目を集めると、YOASOBIが手掛けたオープニング曲「アイドル」の大ヒットとも合わさり、ユーキャン新語・流行語大賞にもノミネート。さらにYahoo!検索大賞アニメ部門では堂々の1位に輝いた。各方面で急速に広まった中、作品に加わっていた人々はどんな思いでいたのか。アクア役・大塚剛央、ルビー役・伊駒ゆりえ、2人のメインキャストに話を聞いた。

【映像】激動の展開続々!【推しの子】第1期最終話

 赤坂アカ・横槍メンゴによる人気漫画のアニメ作品として4月にスタートしたが、衝撃的な内容が盛り込まれた第1話からロケットスタート。その後も、様々な話題を提供しながら、7月までの第1期・全11話を駆け抜けた。その後もファンの間では今後の展開についての会話は止まらない中、11月26日には来年2024年内に第2期を放送すると発表。ティザービジュアル、特別映像も公開された。話題沸騰の中、演者たちはどんな思いでいたのか。

-アニメ【推しの子】第1期は大反響。一区切りついたところではありますが、現在の心境・感想をお願いします。

 大塚剛央(以下、大塚) 第2期があることは知っていたので、第1期のアフレコが終わり、放送も終わっても、ホッとする面よりも次に向けての気持ちがあったので、自分の中では終わったけど終わっていない。自分の中で区切りみたいな意識はなかったです。世間的には、前々から話題になっていましたし、僕もオーディションに参加させていただく前から知っていたすごく人気の作品なので、アニメになって、みなさんの反応が、自分が思っていた以上に話題になったなと実感しました。第2期も、第1期の盛り上がりをさらにつなげて、【推しの子】をさらに知ってもらえるように、頑張っていきたいです。

 原作を先まで読んでいて、だからこそ第1期の中でそれを見据えた演技プランも自分は考えていました。自分の中でもチャレンジングな第1期の収録でもあったかなと思います。明確にアクアの中で鍵になるものがあって、それをテーマにやらせていただいたシーンもあったので、そこは後々お話することもあるのかなと思います。

-伊駒さんは、今回の【推しの子】が初のレギュラー作品かつメインキャラクターです。

 伊駒ゆりえ(以下、伊駒) 第1期を通して、他の現場や同業ではない友だちからも、とても応援してもらって、声をかけていただくことが増えました。しかし、自分の中では「すごい!」「話題になっている!」というのは、現実的なものとして感じられていない部分があるのかもしれないです。

 それこそ流行語になって、「アイドル」も大きな評判になっていく中で、自分が関わっている作品の大きさを、周りを介して知る瞬間が多かったです。大塚さんもおっしゃっていたように、第2期があるということはわかっていたことでもあり、これからもルビーちゃんはどんどん変化していくので、そこを表現できるように先を見据えながらどういう風に日常を過ごしていけばいいのかなと考えていた第1期でした。

-お二人とも、大ヒットを強く感じたというわけではなかった?

 大塚 人気作だとは知っていましたけど「これは話題になるぞ!」と思いながらやっていたわけでもなく、1つ1つ丁寧にやっていましたね。アニメは声優だけで作っているわけでもないですし、声優は作品づくりの本当の一部に関わらせていただいている身。「やってやったぜ!」というよりも、みなさんで作り上げたものが話題になったから、そこがうれしいです。自分が関わらせていただいたうれしさもありますけども、全体としての達成感の方が強いんでしょうね。世間の反響と僕らの感覚とは、少し違うのかなとは思いますね。僕はアフレコのお仕事を1つ1つ真剣に向き合うし、なおかつこういう取材やイベントでみなさんの前で何かお話をする機会で、自分ができる中で力になれればと思っています。

 作品ではアクアは役者、ルビーは新人アイドルとして芸能界でそれぞれの目的を持って活動をしていくストーリー。キャストとしては作中で「演じる者を演じる」ことになる。様々な設定が施されたあたりが【推しの子】の魅力であり、キャストもまたテーマを持ってアフレコに臨んでいた。

 大塚 【推しの子】で僕が演じるアクアは、演技に対して特殊なところがあります。そこは第2期にも引っかかってくるところです。アクアに関しては、僕の中でやりたいこと、これをやるべきことがはっきりしていたので「どう演じようか」という迷いはなかったです。他の作品だとシンプルに「このキャラクターはどう演じるんだろう」とすごく悩むこともありますが、アクアに関してはそういう迷いはなく、その塩梅をアフレコの時にテストでやらせていただいても、もっとこうしてほしいとか路線変更のディレクションもなかったので、その部分で僕の狙いは間違っていなかったのかなと思いました。アクアは普段すごく低体温な感じですけど、振り切るところは振り切る人。僕の中で線引きがありました。

 大塚が「まさにあのあたりは狙いを持っていた」というのが、作中で漫画「今日は甘口で」がドラマ化された場面。急遽出演することになったアクアが、低体温のまま演じ終えると思いきや、ラストシーンでいきなりテンションを切り替えて“怪演”した。アクアにとっての「演じること」について、第1期で最も凝縮されたシーンだ。

 ルビー役に抜擢された伊駒は、初のオーディション参加だったにも関わらず、そのひたむきさや演技力が、ルビーにぴったり。「本物のルビーが来た」と満場一致で合格した。新人アイドルとしてこれから突き進もうとする姿と、伊駒自身の姿を重ねられていることは本人もよくわかっていた。

―自分とルビーを重ねる部分はありましたか。

 伊駒 新人の私がオーディションに受かった意味が絶対にあるんだろうなと、合格の知らせをいただいてからずっと思っていました。第1期のルビーちゃんと自分にリンクするところがあるならば、それは自分が真っ直ぐルビーちゃんと向き合っていった結果なのかなと思います。もちろんアフレコ現場には色々と自分の中で考えたものを持っていくわけですが、ゴニャゴニャ考えるのではなく、真っ直ぐに演じようという気持ちが強くありました。作中でルビーちゃんは成長していきますし、時間の経過もあるので、その瞬間瞬間に正直に向き合って一緒に成長できていたらいいなと思っています。

―1クールを終えて、自分で成長できたと感じられたところはありましたか。

 伊駒 それは今の自分が言えることではないのかなと思います。もちろんオンエアを見て、考えることはありますし、それぞれの収録現場でその時できる最大限のもので取り組んでいるのですが。今、必死に上を目指していく段階で「あれ?私ここ、めっちゃ成長していない?」と感じるというよりも、はるか未来の自分が振り返ってわかるもの。ただ、やりたいことに向かっていく姿勢は、第1話から第11話まで、ずっとルビーちゃんと並行していたものだろうなと思っています。そういう意味では、ルビーちゃんはライバルなのかもしれません。一緒にいるけど、一番近くで見ていたいけど、ルビーちゃんの成長に大きく離されないよう、自分も食らいついてもっと成長していくぞ!と思っています。

 第1期では主人公アイと2人の関係から始まり、芸能界をメインにストーリーが展開。漫画のドラマ化、恋愛リアリティーショー、アイドル業界などを、一般的に知られている部分ではない“裏側”の部分を見せつつ、絶妙なところでエンタメ化して落とし込まれていた。発表された第2期のティザービジュアルは、第1期のキラキラしたイメージから一転「新たな舞台の幕が開く――」というキャッチとともに、中心に小さくアクア、左右には有馬かな、黒川あかねの2人が雰囲気たっぷりに視線を投げかけており、暗闇を感じさせる仕上がりになっている。2023年12月の取材時点では、まだ第2期のアフレコ前だという2人の意気込みはどうか。

-第2期が発表にもなり、さらにファンの期待が高まりました。

 伊駒 もうあのビジュアルからして、何が始まるんだと。第1期のビジュアルと比較して、色味から何から違うじゃないですか!新しい何かが展開されるんだなというのはワクワクしますよね。(漫画で)平面だったところに、(アニメになって)音や光、色がついたらどう表現されるのか気になっています。“あの題材”をアニメにするということは、ものすごく気合と力を入れて作るのは間違いないと思うので、そういう意味でもアニメだからこそできる表現を、第2期でさらに感じられるんじゃないかなと思います。

 ルビーちゃんはティザービジュアルに出ていなかったのですが、黒川あかねちゃん、有馬かなちゃん、アクアくんと等しくルビーちゃんの人生も進んでいます。焦点が当てられるのはティザービジュアルにでている面々かもしれませんが、ルビーちゃんの人生についてより深く考えながら第2期に向き合おうと思っています。

 大塚 第1期・第11話のラストのシーンで、これから登場するだろう人たちのカットもありました。第1期とはまた結構ガラッと空気が変わったお話が展開されるだろうというのは、ビジュアル見ていても予感があります。原作を読んでいても今後の内容は知っているのですが、「この内容、やって大丈夫なのかな」とか(苦笑)。第2期も、ちょっと裏側的なお話も結構あるので、すごく突っ込んだ内容です。原作を読んでいてそう感じたので、それをアニメでどう表現するのか楽しみです。また、「東京ブレイド」という劇中劇で、それぞれキャストの方々、キャラクターがチャレンジするような内容にもなっていくと思うので、キャストの一員としてはさらに気合を入れて、いい作品づくりができるようにしたいです。【推しの子】の中の作品も、【推しの子】自体の作品も、いいものができるようにアクアなりにやっていきたいと思っております。

 光と闇のバランスが絶妙であるからこそ、単なるエンタメ作品に留まらない反響を得た【推しの子】。その勢いは第2期に入っても、ますます加速しそうだ。

(C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

【映像】激動の展開続々!【推しの子】第1期最終話
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【推しの子】2期1話
【推しの子】2期1話
7月3日(水) 23:00〜【地上波同時・単独最速】

アニメ『【推しの子】』放送回一覧(動画リンクつき)

話数 サブタイ(タップで動画へ) 見どころ
1 【Mother and Children】 アイの愛、圧巻の作画
2 【三つ目の選択肢】 見事な重曹の舐めっぷり
3 【漫画原作ドラマ】 ワルカッコいいアクア
4 【役者】 『今日あま』作者の涙…
5 【恋愛リアリティーショー】 色々とガチなぴえヨンダンス
6 【エゴサーチ】 眼前で検索ワード読上げの暴挙
7 【バズ】 あかねの壮絶な演技力…
8 【初めて】 アクア、1話で3人オトす
9 【B小町】 本気が過ぎるかなPV
10 【プレッシャー】 ぴえヨンの地声、ガチイケボ
11 【アイドル】 赤子の頃と変わらぬオタ芸
【推しの子】
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