2023年12月31日(日)、さいたまスーパーアリーナ『RIZIN.45』第14試合[RIZIN MMAルール5分3R(66.0kg)]オープンフィンガーグローブルールで、平本蓮(剛毅會)とYA-MAN(TARGET SHIBUYA)が対戦。3-0で平本が判定勝ち。YA-MANが号泣の衝撃決着となった。
平本は、20年の大みそかにMMAデビューするも、萩原京平にTKO負け。その後鈴木千裕にも敗れて2連敗を喫する。しかしそこから鈴木博昭、元DEEPフェザー級王者・弥益ドミネーター聡志と連勝。だが、今年4月に元RIZINフェザー級王者の斎藤裕に僅差の判定負けを喫し、何が何でも負けられない一戦になる。
対するYA-MANは、今年5月にMMAデビュー戦で三浦孝太に1R KO勝利。そして今年11月には、「FIGHT CLUB」で朝倉未来を1ラウンド77秒でKOするなど、いま勢いに乗る格闘家の一人。対戦前から、平本の度重なる挑発に嫌悪感をあらわにしており、「圧勝」を誓っていた。
入場から大歓声の中はじまった第1ラウンド。最初は互いに得意の打撃戦でスタート。早速平本のストレートがYA-MANの右頬から出血が見られる。その後立ったままの組み、また離れての打ち合い……と繰り返し、あっという間の5分が終了。ゲスト席のニューヨーク嶋佐和也も「ヤバい。たまらんっす」と興奮気味。
そして2ラウンド。またもスタンディングポジションで組合い、離れ際にパンチを打つ。仕掛けるのはYA-MANが多いものの、空手がバックボーンにある平本は呼び込む形で効果的にカウンターを打つ。2分が過ぎ、リング中央で平本がテイクダウンを取り、有利な態勢になる。このラウンドの印象点は平本に軍配か。
そしてファイナルラウンド。平本の攻撃がYA-MANの右目上を捉え、大きく出血。一時中断するも、すぐに再開し打ち合いに戻る。テイクダウンを何回か取られていたYA-MANは体力が大きく削られているのか、何度も相手を沈めてきた力強いパンチが空を切る。
判定の結果、終始試合をコントロールしていた平本が3-0で判定勝ち。MMA経験値が物を言う結果となった。負けたYA-MANは膝をつき号泣する場面も見られた。
勝った平本はマイクを持ち、「MMAは甘くないからね。YA-MANくん、アマチュア修斗からやり直したほうがいいよ。冗談はさておき、(観客席にいた朝倉未来に向かって)お前がぶっ飛ばされるから俺がぶっ飛ばした。最強になって戻ってきます。さよなら」と8ヶ月ぶりとなった試合を締めていた。