将棋の藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)が12月31日、ABEMAで放送された『藤井聡太竜王・名人と一緒に振り返る八冠ヒストリー』に出演。収録後にスペシャルインタビューに応じ、「今年最も緊張した瞬間」を明かした。
20歳10カ月、史上最年少での名人就位に前人未踏の八冠制覇と、偉業尽くめとなった藤井竜王・名人の2023年。「今年は特に緊張することが多かったかなと思います」と一年を振り返った。
絶対に負けられない大勝負に加えて、八冠達成後には様々な会見、CM撮影、11月には岸田総理大臣から内閣総理大臣顕彰を受けるなど、例年以上の大舞台も経験。しかし、藤井竜王・名人が“最も緊張した瞬間”に挙げたのは、「AMD(米国の半導体製造会社)のリサ・スー氏にお会いした時」だった。
AMDは将棋8タイトルのひとつ「叡王戦」のスポンサーで、藤井竜王・名人が「今一番会いたい人」として2020年には同社CEOのリサ・スー氏の名前を挙げていた。叡王3連覇達成後の今年8月、面会が実現したことをスー氏がX(旧Twitter)にて報告。藤井竜王・名人は、「すごい緊張して上がってしまってはいたんですけど、半導体の設計の話やCEOとしての仕事の話などをいろいろ伺うことができて、本当に勉強になりました」と夢の時間を振り返った。
年間を通して全国を飛び回り、タイトル争いを繰り広げる藤井竜王・名人だが、いつも朗らかな表情が印象的だ。緊張を含む感情コントロールの秘訣は誰もが知りたいところだが、八冠王の答えは「特にありません(笑)」。
藤井竜王・名人をもってしても「普段は普通に緊張してしまったり、固まってしまったりということも全然ある」というが、「対局に関して言うと、大きな舞台の対局であっても自分のするべきことは変わるわけではないです。何か気合を入れるとかそういうことではなく、“普段通り”というのが一番いいのかなと思っています」とやわらな微笑みを浮かべていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)