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【映像】アレを目指すと宣言した谷川浩司十七世名人

 2023年はプロ野球サッカースポーツ界で関西勢が大活躍した。これは将棋界も負けていられない。2024年の年明けを飾る新大会「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」で、チーム関西A(兵庫・京都・滋賀)を率いるのは、谷川浩司十七世名人(61)だが、2023年は「ファンになってもう50年ぐらい」というプロ野球・阪神タイガースが38年ぶり2度目の日本一に。さらに新語・流行語大賞でも、優勝を意味する「アレ(A.R.E.)」が大賞に輝いた。サッカー界ではヴィッセル神戸がチーム創立29年目でJ1初優勝。関西の盛り上がりに、谷川十七世名人も「アレに向かって全力を尽くしたいと思います」と、優勝宣言した。

【映像】アレを目指すと宣言した谷川浩司十七世名人

 2023年、スポーツ界はとにかく関西を中心に回った。プロ野球の日本シリーズは、日本一になった阪神だけでなく、対戦したパ・リーグの覇者もオリックス・バファローズ。最終第7戦までもつれた激闘は、関西対決という枠を飛び越えて、日本中の話題になった。「2023年は非常に関西に風が吹いていました。タイガースとオリックスのシーズンになりましたし、ヴィッセル神戸も29年かけて優勝。その流れに乗れればなと思います」と、今回の地域対抗戦でも勢いを借りるつもりだ。

 関西Aに含まれる兵庫には「将棋のまち」と呼ばれる加古川市も含まれるなど、実に将棋に熱いエリアでもある。将棋会館のある大阪にも近いことから、出身棋士はベテランから若手まで、幅広く実力者が揃った。どんなチームで試合に臨むかは、監督を務める谷川十七世名人に託されている。「4人を選ぶことになりますが、第1回大会でもありますし、成績や調子のいい人を選ぶというやり方もありますが、実績重視ということで考えております」と、将棋界の顔として活躍してきた棋士を積極的に選ぶという構想を明かした。

 関西エリアで作るチームとあっては、やはり関東勢は意識せざるを得ない。将棋界は会館のある東京、大阪の2軸で回っている。谷川十七世名人も「私自身、若い頃は特に東京に対する意識は強かったです。関西の財界の方とお話をさせていただく中で、文化・芸術は関西からも発信できると。そういう思いは当時から強く持っていました」と、対抗心を隠さない。

 関西Bを率いる畠山鎮八段(54)も、尊敬する谷川十七世名人の関西Aと決勝で戦う「頂上決戦」を望むコメントを出している。プロ野球に続き、将棋界の日本一を決める戦いが、関西対決になることがあれば、新年も「アレ」が全国各地で使われまくる。

◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合には監督とチームから選ばれた出場登録棋士の4人の計5人が参加可能。試合は5本先取の九番勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。試合は1試合以上出場する「先発棋士」と、チームが3敗してから途中交代できる「控え棋士」に分かれ、勝った棋士は次局にも出場する。先発棋士は1人目から順に3人目まで出場し、また1人目に戻る。途中交代し試合を離れた棋士の再出場は不可。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】アレを目指すと宣言した谷川浩司十七世名人
【映像】アレを目指すと宣言した谷川浩司十七世名人
【映像】谷川十七世名人の“プレッシャー”の瞬間(13分30秒頃~)