打点はまさに“ケタ違い”。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」1月5日の第2試合。赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)とセガサミーフェニックス・東城りお(連盟)による超高打点のバトルが展開、突如として起こったインフレ状態に放送席も騒然となった。
南2局1本場、トップを争う東城とたろうはそれぞれピンズ、ソウズに手を染め、激しい仕掛けの応酬となった。たろうの配牌は3索と4索、さらに6索と發が対子で、役満・緑一色のターツが浮かび上がっている。実況の小林未沙は「なんだこりゃー!」とびっくり。普段はクールな解説者の藤崎智(連盟)も「緑一色!?8索引くとかね、2索引くとかすると夢広がりますね」と興奮の様子。
まずたろうはTEAM雷電・黒沢咲(連盟)の切った3索をポン。一方の東城は中が対子でピンズの混一色模様。ドラの4筒が対子で、跳満以上が見える。たろうが4索を暗刻にして、さらに役満へ一歩近づく。「マジで狙ってますね笑」「幻の緑一色」「頼む緑一色みせてくれえええ」とファンはMリーグ史上まだ出現していない役満に期待を寄せる。その後、たろうの切ったドラの4筒を東城がポン。1段目にして、場は沸騰した。ファンは「りおちゃんチャンス」「東城も大チャンスや」「これやべえよ」と大騒ぎ。親の役満は4万8000点、対する東城も1万6000点の倍満含みで、打点のインフレが止まらない。
たろうの手に1枚浮いていた南が重なると、役満はやや遠のいた。しかし混一色と対々和があるため、南を使ってアガっても親跳満の可能性が残り価値は十分。4索が4枚になると、たろうは小考してカン。新ドラの3筒が東城に1枚乗った。最初にテンパイしたのはその東城。4・7筒待ちで、4筒でアガれば一気通貫とドラがさらに増えて倍満だ。4筒はすでにEX風林火山・二階堂亜樹(連盟)の手に組み込まれているため、このままでは倍満はないが、手替わりすればアガリの可能性も生まれる。ファンは「りおちゃー!がんばれー!!」「すげぇ一局」「りおのカーニバルなるか?」と熱を込める。
すぐに5筒を引き、東城の手は5筒と中のシャンポン待ちに変化。中を引けば倍満だ。たろうも6索をポンしてテンパイ、發と南のシャンポン待ち。役満チャンスは潰えたが、親満貫と倍満含みのぶつかり合いとなった。決着はあっという間、東城が5筒をツモり、混一色・赤・ドラ4の1万2000点(+300点、供託1000点)を掴み取った。ファンは「この子うますぎるやん!」「りおりおすげええ」「これは見応えあった」と賛辞を寄せ、興奮冷めやらぬといった様子がしばらく続いていた。
役満チャンスVS倍満チャンス、新春バトルは打点がインフレ化。放送席がざわつき、ファンも手に汗握る名勝負だった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)