日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」で、出場する棋士を発表する監督会議が1月6日に放送された。チーム中国・四国(鳥取・岡山・島根・広島・山口・香川・徳島・高知・愛媛)の監督を務める山崎隆之八段(42)は、タイトル経験者の糸谷哲郎八段(35)、菅井竜也八段(31)ら最強メンバーを出場登録。光り輝く個性的な将棋を武器に、初代王者を目指す。
広島市出身の山崎監督が最強メンバーを選出した。「中国地方、四国地方を代表する棋士。フィッシャールールでも実績や実力充分の棋士をバランス良く選ぶことができた」と自信たっぷりに名前を挙げたのは、広島市出身の糸谷八段、広島市出身の糸谷八段、さらに愛媛県松山市出身の黒田尭之五段(27)、香川県高松市の藤本渚四段(18)だった。
タイトル経験者の糸谷八段、菅井八段はABEMAトーナメントでリーダー経験も持つ実力者とあり、言うまでもない様子。さらに、現役最年少棋士の藤本四段も先に行われた加古川青流戦で優勝を飾ったこともあり、「迷うことがなかった」。注目の“最後の1人”には、エントリーメンバーの中から「徳田拳士四段(26)、狩山幹生四段(22)も迷い、2人と将棋を指してみた」という。それでも、やはり「黒田さんがフィッシャートーナメントにかける思いが尋常ではなく、棋士の中でもナンバーワンだと思ったので、その熱い思いもひとつチームの戦力なのかな」と選出理由を語った。
山崎監督「地方の方たちと一体感を持てるようなチームになるかなと思っています」と自信を深める。チーム中国・四国は予選Aリーグの所属となり、初戦は屋敷伸之九段(51)率いるチーム北海道・東北との対戦に決定した。相手地域の印象について「良い印象しかない」と語る山崎監督は、「お互い地方枠からの出場となるので、自軍以外だったら応援している可能性も高かった」とも。しかし今回は共に“日本一”を目指して戦う大会とあり、表情はすぐに戦闘モードに。チームの平均年齢は30.6歳と他チームと比べて最も若いフレッシュな布陣も武器だ。「若いチームなので、初戦は勢いに乗ることが大事なので、なんとか頑張っていきたい」と気持ちを高めていた。
チームのスローガンは、地域の偉大なる大先輩でもある大山康晴十五世名人、升田幸三実力制第四代名人の名を含めた「力戦 個性派 大進撃~大山 升田の如く~」。メンバー選出された5人の光り輝く個性を武器に、一気に日本一の座へと駆け上がる。
◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合には監督とチームから選ばれた出場登録棋士の4人の計5人が参加可能。試合は5本先取の九番勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。試合は1試合以上出場する「先発棋士」と、チームが3敗してから途中交代できる「控え棋士」に分かれ、勝った棋士は次局にも出場する。先発棋士は1人目から順に3人目まで出場し、また1人目に戻る。途中交代し試合を離れた棋士の再出場は不可。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)