終盤はヒヤリ。しかし最強雀士は崩れなかった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」1月11日の第1試合は渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)がトップ。規定出場試合数をクリアする節目の10試合目は、貫禄の逃げ切り勝利で飾った。
この試合は東家からセガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)、赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)、TEAM雷電・萩原聖人(連盟)、多井の並びで開始。多井は東4局、中・赤・ドラ3の1万2000点をツモ、大きくリードを広げる。南1局4本場は一手変わりで四暗刻となる手をダマテンでツモ。ツモ・タンヤオ・三暗刻・ドラ2の1万2000点(+1200点、供託3000点)のアガリ。これで持ち点は6万点に迫り、ファンは「最高だよ」「レジェンドや」「ナイスー!!」「来たわ。多井隆晴の鉄槌」と次々に賞賛を送った。
しかし簡単にはいかないのが麻雀だ。南場に入り萩原が猛チャージ。南4局6本場を迎えてわずか6800点差まで迫られた。多井は自風の東を2枚スルー、メンゼンでテンパイすると、自ら決めに行くとばかりにリーチ。これがなんと一発ツモのアガリとなり、リーチ・一発・ツモ・赤・裏ドラの1万2000点(+1800点、供託1000点)をゲット、見事に逃げ切った。
スコア上は大楽勝。しかし実際は苦戦の連続だった。多井は試合後「本当にびっくりしましたよ」。渡辺、茅森にアガリが生まれず、萩原の反撃に手を焼いたことには冷や汗も。南1局4本場の役満チャンスについては「エンターテイメントのスペシャリストですから、たぶんアガれる方を選んだと思います」と安定の“ドヤ顔”。
1が3つ並んだ日に、チームは3連勝を達成。「太さんも3連勝がかかっていて、別に僕だけじゃないじゃん。しかも僕2回ラスってるし」と軽口を叩いたが、最後には「うれしいです」と喜びの声も。最後はスポンサー日清食品の缶バッジに書かれた“麻雀星人”を指差してアピール。ファンからは「かっこよかったぞおおおお!」「麻雀星人!」「ナイストップです!」「たかちゃんおめでとう!」とエールが多数投げかけられた。
絶対的エース多井はこれまで出場試合の少なさが話題となっていたが、それでもチームはプラスの位置を堅守。松本吉弘(協会)、白鳥翔(連盟)、日向藍子(最高位戦)の後輩3人に戦いを任せてきた大将が、この中盤から鬼連投となる展開もあるかもしれない。
【第1試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)6万2100点/+82.1
2着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)3万6200点/+16.2
3着 赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)7100点/▲32.9
4着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)-5400点/▲65.4
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)