緻密な読みと冷静さが、最強雀士を支えた。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」1月15日の第1試合。渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）が絶好の三面張でテンパイするも、ライバルのリーチを前に手堅くオリを選択。しっかり放銃を回避し、視聴者から多数の反響が寄せられた。
東3局、終盤にEX風林火山・二階堂亜樹（連盟）とセガサミーフェニックス・醍醐大（最高位戦）による2軒リーチが発生。亜樹は2筒と5・8筒の変則三面張。醍醐はドラの九万待ちの七対子だ。これに対して多井は絶好の赤五万引きで1・4・7索待ちのテンパイ。一盃口が完成したチャンス手だ。
多井はソウズをバラ切りしているが、この待ちはフリテンではない。解説の村上淳（最高位戦）は「ちょっと待った！フリテンじゃない！」と言及、実況の日吉辰哉（連盟）は「5筒は2・5・8筒、1本も通ってないです。亜樹の当たり牌かつ醍醐にも通っていない。僕は打たないと思いますね」と予想。村上も「わかる、すごくヤメそう」と同調した。ただ日吉も「でも村上さん、リーチ・一盃口、三面張ですよ！」とまた水を向け、村上は「そうなんだよ、通ったらめっちゃ勝ちそう！」と、多井の選択を興味深く待った。
「勝負あるな」「多井なら止める」とファンも騒然となったこの場面、最強雀士の選択は黒いほうの五万を抜いてベタオリ。村上は「ほらね、すごいよね、行かないんですよ」とこの決断を絶賛し、ファンも「よく止めるわ」「俺なら行ってた」「さすはる」とその守備力を称えていた。
結果は醍醐が亜樹に振り込み、多井は失点を免れた。決して誘惑に溺れない多井、ファンも改めてその雀力に感心した一幕だった。
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
