好調な仲間3人に“船長”がこれ以上遅れを取るわけにはいかない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」1月19日の第1試合はU-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)がトップを獲得。オーラスに超僅差を逆転したこの試合は、トップ者には珍しくリーチ回数0回。仕掛けが得意な小林らしい技巧に溢れたトップだった。
この試合は東家からBEAST Japanext・鈴木大介(連盟)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、小林、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)の並びで開始した。小林は東1局、得意の速攻で2000点を先制。さらに次局もライバルのリーチにしぶとく危険牌を押し、2000点をゲット。さらに東3局は白・混一色・ドラの1万2000点を決め、持ち点は4万点オーバーだ。実況の小林未沙は「ホップ・ステップで、ジャンプですねえ」とこの軽快なアガリラッシュを伝え、解説を務めていた土田浩翔(最高位戦)も「ジャンプしちゃいましたねえ!」と目を丸くした。
しかし南1局、小林は萩原の早いリーチに満貫放銃。さらに南3局は鈴木大介へ2000点の放銃と、失点が続いてしまう。南4局を迎えて、300点差という微差でトップ目を鈴木大介へ明け渡していた。この土壇場で小林を救ったのは、これまで何万回と決めて来た仕掛けの技術だ。まずカン五万をチー、さらに中をポンしてペン七万待ちのテンパイ。捨て牌は5枚しかない速攻だ。やや時間はかかったが、これにラス親の萩原が飛び込み小林はロン。中の1000点は狙い澄ましたサヨナラ逆転打となった。
直近でチームはポイントを伸ばしているが、小林は個人成績で低迷。実に昨年10月31日以来のトップだ。勝利者インタビューでは「危なかったですね、押した牌、いっぱい当たりましたけど」と微差の逆転勝利を喜んだ。しばらくトップから遠ざかっていたことについては「ちょっとずつ貯金を減らしていた感覚はあったんですけど、まあそんなもんでしょう」とここでは“ロボ”らしいクールさも。首位固めが進んでいることについては「僕はマイナスですが、良い感じだと思います」。
ポストシーズンへの航路ははっきりと開かれている。「レギュラーシーズン通過はだいぶ濃厚な位置にはなってきました」とセミファイナルへの展望を口にして「これで油断せずに、600、700と積み重ねていけるように頑張っていきたいと思います」とリーダーらしく心強いファンへのメッセージ。小林の復調にファンは歓喜し「トップないっすぅ!!!」「パイレーツのメンツはバランスいいよなあ」「やっぱパイレ最高やで」「船長復活したら完成する」と反響を寄せていた。
年は明け“ロボ”のメンテも完了。個人成績でMVPを争う頼もしい鈴木優(最高位戦)、瑞原明奈(最高位戦)、そして仲林圭(協会)と共に海賊船は全速前進。全員でぶっちぎりのレギュラー突破を目指す。
【第1試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)3万2000点/+52.0
2着 BEAST Japanext・鈴木大介(連盟)3万1300点/+11.3
3着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)2万5200点/▲14.8
4着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)1万1500点/▲48.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)