強くてかわいいママ雀士がチームの危機を救った。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」1月19日の第2試合は渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)がダントツで個人3勝目を獲得。8日の2勝目は松本吉弘(協会)と共に同日2勝でチームの躍進に貢献、この日は第1試合ラスとなった松本の負債を消し、個性豊かなライバルをきっちり料理してみせた。
試合は起家からU-NEXT Pirates・鈴木優(最高位戦)、BEAST Japanext・中田花奈(連盟)、TEAM雷電・萩原聖人(連盟)、日向の並びで開始した。日向は東1局、自風の北、中と仕掛けて前へ出る。親の鈴木優がマンズの清一色へ向かったことでドラの發も打ち出され、これも日向はポン。カン7索待ちの跳満テンパイだ。これを終盤にツモ。北・發・中・ドラ3の1万2000点、特大の先制点を掴んだ。
続く東2局も日向にチャンス。5巡目に四・七万待ちでテンパイすると即リーチ。そして勢い良く七万を一発ツモだ。リーチ・一発・ツモ・赤・裏ドラの8000点が完成。解説の土田浩翔(最高位戦)も思わず「走った!走った!走った!」とこのロケットスタートに脱帽だ。
その後も加点を続け、6万点超えのトップ目で迎えたラス親の南4局。日向はこの王様タイムを活かすべく、形式テンパイを取り連荘。同1本場もリーチで大トップを目指した。この親番でのアガリは生まれなかったものの、6万4700点持ちのダントツでゲーム終了。試合が終わるといつものように額を卓に付け、深いお辞儀をした。ファンからは「神様仏様ひなたん様ー!!」「ひなたんナイスぅ!!!」「ひなたんありがと〜!!」と大きな声援が寄せられた。
試合後は「いっぱいアガれましたね!ツイてた」と笑顔に。第1試合で松本がラスという結果を受けて「この借りはすぐに返してやるんだと、意気込んできたんですけど、溢れる手材料でしたね」と東1局から恵まれた数々のチャンス手を振り返った。ラス親での形式テンパイについては「どこまでもやってやるぞ、今夜は帰さない!という気持ちでやっていたんですけど、帰れましたね」と笑いを取り「こんなになかなか1人で好き勝手できる場面はないので、大きいトップで少しでもチームのマイナスを減らせればと思って」と当時の思考を明かしていた。
この日は東京タワーでパブリックビューイングが開催。日向は最後にファンへ「トップが続いた後にラスが続き、今まで見たことがないくらい4着が多いような形になっているんですけど、もう一度プラスになることができました。東京タワーで(ファンの)皆さんがABEMASのAのポーズを(Xのポストに)上げてくれていたのをみて、そのパワーが届いた気がします」と感謝を伝えた。ツヨカワなママ雀士のパワーで連敗のピンチを脱した昨年王者。上位はまだ遠くとも、決して沈まない底力でセミファイナルシリーズ進出を目指す。
【第2試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)6万4700点/+84.7
2着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)2万8600点/+8.6
3着 U-NEXT Pirates・鈴木優(最高位戦)1万8500点/▲21.5
4着 BEAST Japanext・中田花奈(連盟)-1万1800点/▲71.8
【1月19日終了時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates +490.6(60/96)
2位 KADOKAWAサクラナイツ +362.3(60/96)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +265.2(60/96)
4位 赤坂ドリブンズ +211.6(60/96)
5位 渋谷ABEMAS +20.2(62/96)
6位 EX風林火山 ▲90.4(60/96)
7位 TEAM雷電 ▲347.9(62/96)
8位 セガサミーフェニックス ▲400.9(60/96)
9位 BEAST Japanext ▲510.7(60/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)