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【映像】安倍派幹部は本当に立件されない?

 自民党派閥の政治資金事件を巡り岸田派、安倍派、二階派が解散を表明する中、岸田内閣の支持率は政権発足以降最低の20.4%、「支持しない」と答えた人は61.3%となっている。

【映像】安倍派幹部は本当に立件されない?

 そもそも派閥の解散とは何か? 今後の自民党内の力学はどうなるのか? 東京工業大学准教授の西田亮介氏に聞いた。

 岸田内閣の支持率低下の要因について西田氏は「国民が岸田政権の取り組みと改革案を額面通り受け取っていないか、あるいは、あまり信用・期待していないと考えられる」と解説。

 さらに岸田派の解散についても「直近の支持率を見ても、国民は派閥の解散が政治資金問題の解決に資するとは捉えていないようだ」と分析した。

 そもそも「派閥の解散」にはどうような意味があるのだろうか?

 西田氏は「派閥は法で定められた組織ではないが、派閥には人・物・カネ・組織があり、事務所などもある。今回宣言された解散はこれら全ての清算を指すのか、事務所は引き払うのか、事務局の人間はどうなるのか、メディアは調べてほしい」と述べた。

 岸田派が解散を表明した後で二階派と安倍派が解散を表明した。ここから何が読み取れるのだろうか?

 「岸田総理はこれまで筆頭派閥である安倍派がいたことで政策を思い通りに進めてこられなかった。旧統一協会問題などで足を引っ張られたとも感じただろう。そんな中、不起訴に終わったものの安倍派に多くの政治とカネの疑惑が噴出。そこで岸田派が率先して解散を表明することで国民に対して改革のイメージを打ち出した。とはいえ、派閥を辞めたはずの岸田総理がなぜ派閥の解散を決められたのか、違和感は残る」

 派閥には政策集団としての勉強会や総裁候補の選定といった役割もあったが、今後どうなっていくのだろうか?

 西田氏は「政治を行う上で何らかの小グループは必要だ。自民党は大きく、数百人の意思をまとめるのはなかなか難しい。そこで、小集団ごとで意思決定をして、最終的に自民党の意思決定をする方法は合理的だ。この合理性を破って小グループを解散するのは難しいのではないか。実際、自民党の無派閥の議員が新しいグループを作ったり、若手・中堅がグループの立ち上げ表明したりという動きも出てきている。派閥の解散=政治とカネの問題の解決ではないと改めて認識すべきだ」と解説した。

 安倍派幹部が全員不起訴となった件については「起訴は『総合的に事情を判断して』行われるため、我々の直感とは乖離したものとなることもある。一般論で言うと、会計責任者と議員本人の共謀を明示するような明確な証拠が出てこなければ公判に耐えられない、という判断がされたのではないか。ただし、法的な問題と同義的な問題は別だ。有権者は納得できなければ『全然説明されてない!』などと怒りを表明していい」と説明。

 今後の動きについては「過去の政治とカネの事件においても政治資金規正法では問題なくとも、脱税等で摘発されたケースもある。『まだ十分に調べが尽くされていないのでは』と国民が声を上げることは重要だ」と述べた。
(『ABEMAヒルズ』より)
 

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