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【映像】ひろゆき「ネットが窮屈になったのはリアルを持ち込んだやつのせい」
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 最近、ビールやコーラなど「クラフト」という“手作り”を意味する言葉を使った商品が増えているが、そのブームがインターネットの世界にも波及している。話題となっているのは、正月早々にアップされた『誰も言ってない「クラフトインターネット」を考える』(徳谷柿次郎のクラフトインターネット日記より)というブログ。綴られているのは、氾濫する広告や便利すぎるプラットフォームの弊害、SNSによる相互監視や承認欲求などによる息苦しさなど。その脱却を目指し、空虚な繋がりを捨て、自分の手の届く範囲で作られたのが“クラフトインターネット”だという。

【映像】ひろゆき「ネットが窮屈になったのはリアルを持ち込んだやつのせい」

 イメージは“ネット黎明期にあった個人サイト”だというが、今の時代にどのような役割を果たすのか。CAMPFIRE代表の家入一真氏と、「2ちゃんねる」創設者のひろゆき氏とともに『ABEMA Prime』で議論した。

■家入一真氏「“聖域”は失われた」、ひろゆき氏「匿名社会が日本は向いている」

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 家入氏は「ここで言うクラフトは、手触り感であったり、反商業主義や反広告主義、反大量生産、経済合理性からの脱却といったものだと思う。インターネットカルチャーはそもそも、カウンターカルチャーとして黎明期から存在してきたと思うが、広がりすぎた結果メインカルチャー側になり、今度はそれに対するクラフトが出てきているのではないか」と現状を説明。

 17年の専業主婦経験を経て外資系企業で働いている薄井シンシア氏は「クラフトインターネットがカウンターカルチャーかというと、そうではないと思う。人間はソーシャルな生き物なので、ネットはインフラの一部として、(それを使った)リアルな関係性をこれから求めていくと思う」と指摘。

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 これに家入氏は「インターネットがここまで普及した社会で、リアルとインターネットを分けることにあまり意味はない」とした上で、SNSが登場する前後の違いを話す。

「かつてはインターネットを使おうとするとモデムに繋いで『ピーガー』と音が鳴るという“儀式”を踏んでいた。色々なテキストサイトや2ちゃんねるも含め、自らアクセスしたり、URLを探し出して辿り着いていた。そういう世界は、現代社会に馴染めなかった人たちが自分の表現をしたり、匿名で繋がり合うという、ある意味“聖域”だったのではないか。しかし、スマホがこれだけ普及して常時接続していると、その聖域は失われてしまったと思う」

 そして、「例えば、ナイトクラブが薬物の温床になっているから規制しようとか、歌舞伎町をきれいにしようといったリアルな活動は、結局きれいにしているようで実際には犯罪などをよりアンダーグラウンド化させている。聖域は奪っていくと深刻なものになってしまう。適度な逃げ場所というか、人が匿名で居られる場所は必要なのでは」とも指摘。

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 これに対しひろゆき氏も「匿名の方が良かった。インターネットが窮屈になったのではなく、そこにリアルを持ち込んだ人たちが窮屈にさせている」と指摘する。「ネットは本来ハンドルネームを使うもので、“現実ではつまらないけど、ネットの中では別の人格で活躍して面白い”という逃げ道があった。しかし、リアルの奴らが実名でどんどん入って来ると、思ったことを言った時に“でもお前はあの会社に勤めてるじゃん”といった人格攻撃が始まる。匿名社会のほうが日本は向いているのではないか」。

 さらに、「Xは140文字で人の“表現したい”という欲を解消させてしまう。昔の日記サイトやブログサイトは、それなりの文字数を書かないといけないという何となくのしばりがあった。きちんとした文章構成をみんな書けるようになり、検索したらそれが引っかかるという形で、知識がネット上にどんどん増えた。今は大した文章はないし、検索しても出てこないし、本当にクソみたいな情報ばかりになってしまった」とした。

■インターネットはこの先どこへ?

 家入氏は「クラフトインターネットやしずかなインターネットにつながる話だと思うが、AIによってすでに仕事が奪われ始めたり、表現の世界でもレベルがどんどん高くなってきている中で、“人間とは一体何なのか?”という原点に帰る強い動きが生まれるのではないか」とコメント。

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 さらに、「インターネットに接続されたサングラスが普及していくと、スマホを持たずに、常にネットに通じた世界を見るようになっていく。最終的には、脳が直接つながっているような世界もあり得るだろう。そうなると、リアルとの境目は消えてなくなる」との見方を示す。

 南米からZOOMで番組に参加していたひろゆき氏は「例えば、リアルタイムでの音声翻訳などがどんどん出てきている。アベプラはいま日本人が日本語で喋ってるが、ここにウクライナ人を呼んでウクライナ語で喋ってもらっても皆が分かるよねという時代になると、もっと情報が豊かになる。僕がリモートで番組に出るのも、3年前はおかしなことをやっているという空気感だったが、コロナの中で変わってきた。どんどん便利になる社会を、人間は当たり前だと思うようになると思う」と述べた。(『ABEMA Prime』より)

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