好形の待ちを“破壊”しての鳴きは、この男にしかできないかもしれない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」1月30日の第1試合で、U-NEXT Pirates・小林剛（麻将連合）が、メンツを作る上では有力である両面待ちをあえて壊す形でポンを入れるテクニックを披露。放送席からも「すごいな、これ！」と驚きの声が飛んだ。
小林といえば「ロボ」「麻雀サイボーグ」と呼ばれるほど普段から沈着冷静で、卓上でもデータを重視した麻雀を展開する。Mリーグには門前高打点派の選手も多い中、完全に反対を行くように鳴きを多用し、手数で勝負するタイプだ。
関係者やファンも、この小林の雀風は重々承知といったところだが、さらにその想像を上回るような鳴きが見られたのは東4局。2索の暗刻に8筒の雀頭、五・六万の両面ターツはあるものの、まだまだ手作りには時間がかかりそうな手牌だった。すると小林は5・赤5・6筒と持っていたところで、相手からこぼれた5筒をポン。好形の両面ターツで4・7待ちを続けるのではなく、5筒を鳴いてメンツを作るという判断に出た。
これには放送席の実況・日吉辰哉（連盟）が「5筒ポンから発進！すごいじゃないですか」と驚くと、続いて元チームメイトでもある石橋伸洋（最高位戦）も「ポンはすごいな、これ！」と声を張った。視聴者からは「バグってる」「ロボ壊れてるのか？」「そこから仕掛ける？」と戸惑いの声も出るほど。ただ、そこは百戦錬磨の小林だ。最終的にはタンヤオ・赤2の5800点を出アガリし、親番の継続にも成功。判断は抜群だったと、結果で証明して見せた。
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
