何よりもチームのために。そんな麻雀職人の献身的な姿勢が、勝利を呼び込んだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」2月1日の第1試合はKADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)がトップを獲得し、個人2連勝とした。
この試合は東家から堀、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、EX風林火山・二階堂瑠美(連盟)、U-NEXT Pirates・鈴木優(最高位戦)の並びで開始した。堀は東1局、2・5筒待ちの先制リーチ。山には残っていなかったものの、佐々木からこぼれてリーチ・平和・ドラの5800点で好スタート。さらに東4局は南・白・ドラの5200点で加点し、じわじわとリードを広げた。
南3局は鈴木優のリーチをかわす1000点で局消化。安いアガリでも価値は十分、堀の巧みなゲームメイクに視聴者からは「安いけど効果的な上がりだわ」「ほりさんないす!」「堀がうまいなぁ」「ぽよ最強」と次々に賛辞が寄せられた。南4局は佐々木が2着を守るアガリでゲーム終了、堀は個人2連勝となった。
試合後はお決まりの「うれしいです」と一言。この日の“至極の1局”には南4局を挙げ「寿人さんに『後はお願いします』といって(鳴かせた)3索を切ったのが結果的にうまくいった」。イーシャンテンまでこぎつけていた自らの手を諦め、佐々木のアシストに回った好判断だった。
この日は森井巧監督の誕生日。堀はこれについてリポーターから問われると「僕が勝ったら森井さんのバースデー(に捧げる勝利)というのがX(Twitter)とかタイムラインに出るんじゃないかって、それがちょっとイヤで。トップを取る気持ちの妨げになったのは認めざるを得ない」と、精一杯の“ツンデレ”。指揮官へ捧げる勝利に、喜びを噛み殺す様子も見受けられた。
シーズンは後半戦に突入し、個人MVP争いも着目される時期となった。堀は「チームのポイントの方が優先」として、あくまで目標はチーム全員で掴むリーグ優勝であることを強調した。ファンに対しても「良い状況でセミファイナルを迎えたい。少しでもポイントをみんなで稼いでいけたら」とチームワークを口にして、これにファンからは「友情すごい」「ぽよ、おめでとう!」「ええやん大人やん」と多くの反響が寄せられていた。個人成績よりチームが優先。麻雀職人が仕事に徹する限り、今のKADOKAWAサクラナイツに不安はなさそうだ。
【第1試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)3万6800点/+56.8
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)2万7400点/+7.4
3着 U-NEXT Pirates・鈴木優(最高位戦)1万9100点/▲20.9
4着 EX風林火山・二階堂瑠美(連盟)1万6700点/▲43.3
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)