週またぎで4連投。渋谷ABEMASのエース・多井隆晴(RMU)が、その締め括りの試合を最高の形で終えた。
2月6日に行われたプロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」、多井は3連投目となる第1試合で2着だった。起家からセガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)、EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)、多井、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)の並びでスタートした第2試合、多井は「1回戦でもうちょっとやれることがあったし、ちょっとモヤッとした2着だった」と気合が入っていたという。
その言葉通り、多井は東1局でリーチ・赤・ドラ2の満貫・8000点(供託1000点)、東2局でも混一色・ドラ2の満貫・8000点を奪取。持ち点4万2000点でトップ目に立ったが、親番の東3局では園田が發・対々和・赤の満貫・8000点をアガり、親被りを食らった。「カンドラが乗らなければよかったんですけど、ドラがいっぱいになっちゃったんですよね。それで魔が差しました」。普段と違う仕掛けをしたことで、結果的に園田がツモ。多井は「これはもう、園田さんがトップで僕が2着になったら完全に敗因」と考えていたそうで、実際、南2局で園田がタンヤオ・赤・ドラ2の満貫・8000点(供託1000点)をアガッたことでトップ目を譲ったが、「(気持ちを)引っ張っちゃっていました。辛かったです」としつつ、しっかりと挽回するのが多井の強さ。オーラスでは園田が守備に徹する中でリーチ・タンヤオ・赤2の満貫・8000点を獲得し、逆転勝利を飾った。
「チームメイトも監督も気分がよかったらというか、変な話、『モチベーションがよかったら行っちゃってください』っていう感じで、『判断は任せる』ってみんなが言ってくれた」。当初、多井は「先発を2回行くことは決まっていた」そうで、「その監督の指示とチームメイトの信頼で4連戦が実現した」とコメント。結果的に1着・3着・2着・1着と好成績を残した。
だが、「ABEMASとしては、(レギュラーシーズンは)7・8・9位だけじゃなく、6位にもなりたくない」とチームの総意を明かした多井は、「僕としては、もう少しよい内容、80点、90点の麻雀を打ちたかった」と反省。「ちょっと今も『うーん』っていうのがいくつかあるので、もう少しピリッとしなきゃいけないというのが素直な感想」と続けた。「落ち込んでもしょうがないんで、もう1回勉強して、また『行け』って言われた時に強い多井隆晴でいられるように。パーフェクトとは言わないですけど、最速最強を見せられるように頑張りたいと思います」。勝っても尚、理想を追い求める。史上初の連覇に向けて、麻雀星人が本格始動した。
【第2試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)3万6400点/+56.4
2着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)3万5000点/+15.0
3着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)1万9000点/▲21.0
4着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)9600点/▲50.4
【2月6日終了時点での成績】
1位 KADOKAWAサクラナイツ +497.5(68/96)
2位 U-NEXT Pirates +430.2(70/96)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +275.1(68/96)
4位 赤坂ドリブンズ +260.5(70/96)
5位 渋谷ABEMAS +71.4(70/96)
6位 TEAM雷電 ▲246.8(70/96)
7位 EX風林火山 ▲320.1(70/96)
8位 BEAST Japanext ▲439.9(70/96)
9位 セガサミーフェニックス ▲527.9(68/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)