こんなに頼りになる“秘書”はどこにもいない!?日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」予選Bリーグ1回戦・第2試合、関東B 対 九州が2月10日に放送された。チーム関東Bの主軸・永瀬拓矢九段(31)は0勝1敗で迎えた第2局に登場。九州の新鋭・古賀悠聖五段(23)との対戦となったが、フィッシャールールでの対戦経験を問われると「?」顔に。すると、増田康宏七段(26)が「ありません」と有能な秘書のようにすかさずフォローを入れ、視聴者を爆笑させた。
渡辺監督の敗戦で黒星発進となった第2局には、先発棋士の二番手として永瀬九段が登場することになった。対戦相手は渡辺監督に土を付けた古賀五段。公式戦でも好成績を残しており、将棋界の将来を担う逸材として注目されている。
渡辺監督から「古賀さんとは手合いはあるんですか?」と問われた永瀬九段は、「公式戦はないですが、1回指したことがあります」。2021年度の準公式戦・SUNTORY将棋オールスター東西対抗戦決勝戦での対戦経験があり、その際には古賀五段が勝利している。こちらも早指し戦だがフィッシャールールではなかったため、「フィッシャーは、えっと…」。年間を通じて公式戦はもちろん棋界屈指の研究の鬼としても知られる永瀬九段とあり、研究会や練習将棋も多く記憶が混在した様子。視線を空中に漂わせた後、隣に座る増田七段に視線を向けた。
過去に行われたフィッシャールールの「ABEMAトーナメント」では、全4回で増田七段をドラフト指名・獲得した永瀬九段。棋士やファンの間でも“鉄の絆”と言われるほどで、昨年大会では3年ぶり2度目のチーム優勝も飾った。研究会仲間でもあり、永瀬九段にとっても増田七段は頼れる右腕で「部長」の愛称も。その戦績のすべてを共有しているとあり、増田七段を頼ったようだ。
もちろん、増田七段も永瀬九段の思考を読み取ったように「ないですね。チームで対戦したことはありますが(古賀五段と)永瀬さんはないです」と即答。あまりに明快なフォローっぷりに、チームメイトでさえもやや引いたように「ハハハ」と笑うしかない様子だった。
この様子に、ファンは爆笑。「まっすーって貴重」「マネージャー?」「まっすーが把握してるw」「まっすー入れて正解」「永瀬社長、増田秘書」「まっす〜は常にチーム永瀬だからな」「ツーカーすぎる永瀬増田」「さすがまっすー」と多くの反響が寄せられていた。
対局は勢いに乗るチーム九州の古賀五段が得意の雁木を見事に炸裂させた結果、永瀬九段が破れる結果に。永瀬九段は「最初から悪くなったのが(結果に)直結してしまった」と悔しそうな表情を見せていた。
◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合には監督とチームから選ばれた出場登録棋士の4人の計5人が参加可能。試合は5本先取の九番勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。試合は1試合以上出場する「先発棋士」と、チームが3敗してから途中交代できる「控え棋士」に分かれ、勝った棋士は次局にも出場する。先発棋士は1人目から順に3人目まで出場し、また1人目に戻る。途中交代し試合を離れた棋士の再出場は不可。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)