足首を痛めながらも、この力泳だ。「世界水泳ドーハ2024」13日目が2月14日に行われ、競泳・男子200mバタフライ決勝では本田灯が1分53秒88で金メダルを獲得した。五輪・世界水泳を通じて、日本男子がバタフライ競技で金メダルを獲得したのは初の快挙。歴代のメダリストからは「新たな歴史の1ページが刻まれた」と絶賛の言葉も飛んだ。
【映像】本当に足首、痛めてる?本田灯、ダイナミックなバタフライの泳ぎ
本田は2021年に行われた東京五輪の同種目で銀メダルを獲得したこともある22歳。今後さらなる活躍が期待されるエース候補で、昨年行われた世界水泳・福岡大会でも銅メダル。今夏に行われるパリ五輪でもメダル獲得を期待されている。
ただ今回の世界水泳は、直前に左足首を捻挫するアクシデントに見舞われ、本調子ではない状況でレースへ。東京五輪金メダルのミラク(ハンガリー)、昨年の世界水泳金メダルのマルシャン(フランス)らが不在という中、地力で頭一つ抜けた存在の本田にとっては、自分と戦うレースになっていた。
好スタートを切り最初の50メートルを2位でターンした本田は、その後も慌てず伸びやかな泳ぎで100メートル時点ではトップに。その後もトップを譲ることなく150メートルをターンし、最後の50メートルではデッドヒートになるものの残り15メートル付近でさらにグンと伸び、見事な優勝を果たした。
中継で解説をしていた松田丈志氏は、同種目で世界水泳・銀メダル、五輪では銅メダルを獲得。パリ五輪を戦うライバルが不在のレースだったとはいえ、しっかりと今出せる力を発揮して泳ぎ切り、金メダルを獲得した本田に「バタフライの新たな歴史の1ページが刻まれた」と称えていた。
次に狙うは五輪での同種目初の金メダル。今度は万全の状態で臨み、チャームポイントである笑顔も金メダルと同じくらいに輝かせる。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)