大川原化工機(おおかわらかこうき)の冤罪事件の当事者である、大川原正明社長が実体験からまとめた“人質司法”の対応策について語った。
人質司法とは、黙秘や否認供述する被疑者が長期間拘束され、自白強要をさせられるといった日本の司法制度の問題点を指す。今、世間を震撼させている「大川原化工機(おおかわはらかこうき)」の冤罪事件で、その理不尽さが浮き彫りとなった。
事件の経緯は、大川原化工機の主力製品であるスプレードライヤ(噴霧乾燥機)が警視庁公安部から「生物兵器が製造可能な機械」と指摘され、不正に輸出したとして、外為法違反の嫌疑をかけられた。その結果、社長や取締役など3人が無実の罪で逮捕、起訴され、11か月にわたって不当に長期拘束された。のちに起訴が取り消された冤罪事件。
では、もし“人質司法”に巻き込まれたらどうすべきか。大川原社長は「信頼できる弁護士に相談する」「任意の事情聴取であっても録音を行う」「曖昧な答えは避ける」「逮捕後は犯罪者と決めつけられると覚悟の上、完全黙秘を行う」そして、「警察からの仲間の話や専門家の話はほとんどが嘘と心得る」と対応策を紹介。
それを受けて、千原ジュニアは「“任意の事情聴取で録音”というのはされていなかったのか?」と問いかけると、大川原社長は「私はしなかったが、社員の何名かはしている。別場所に置くようにとか、電源は切るようにと言われるが、携帯電話を2つ持って行ったり、携帯電話を行く前から録音しておけばいいわけで。それが見つかったとしても、罰になったり犯罪になったりはしない、ということは後で知った」と説明した。
また、「曖昧な答えは避ける」という対応策について、脚本家で演出家のマンボウやしろが「『これはわかりません』と答える分には大丈夫なのか」と質問すると、大川原化工機事件を担当する高田弁護士が「事件にもよるが、『わからない』というのが明らかに客観的な状況から矛盾するようだと、そこからついてこられる、ガンガン責められる」と解説した。その為、逮捕されたら犯罪者と決めつけられると考え「完全黙秘」するしかないのだという。
元大阪地検検事の亀井正貴弁護士は、「自分でやってない場合に言いたくなる。だけど大事なのは、自分のことは自分では判断できない。自分のことは頭の中でしかないので、言ったこと自体、勘違いもあり、それが(相手にとって)有利に利用されてしまうことがある」と黙秘することの重要性を語った。
「勾留中に大事なのは、金持ち(優秀な弁護士を雇う経済力がある)ならいいが、金持ちじゃないならメンタル。どういう意味かというと、まず一旦、これまで蓄積したものは全てないものと考える。それから、すぐリセットする。何かあってもすぐリセットして、目の前のことだけに集中する。この事件のことについて。だから明日のことも何も考えない。そして勾留中は、動物のように生きる。原始的人間として生ききる、これが大事。将来のことは出たときに考えればよい」(亀井弁護士)
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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