チームの窮地を救う、価値ある1勝だ。2月27日、プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」の第2試合では、EX風林火山の二階堂亜樹(連盟)が逃げ切り勝利。セミファイナルシリーズ進出へ希望を繋いだ。
先週、チームは2月23日の2試合のみだった。ここでチームの支柱・軍師こと勝又健志(連盟)と、姉の二階堂瑠美(連盟)が痛恨の連続ラス。チームは最下位に転落した。当試合は起家から亜樹、BEAST Japanext・鈴木大介(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)の並びでスタート。東1局では高宮が2000点(供託1000点)をアガり、早々に親番を流されてしまった。東2局では、リーチをかけるも実らず。東3局1本場では、鈴木大介が1500点(+300点、供託3000点)を獲得した。
東4局を迎えた時点で、持ち点は2万3000点ながらもラス目。ただ、ここで亜樹が魅せた。ピンズ1メンツ、ドラなしという、決してよくはない配牌を打ち進めると、9巡目に一・三・四・六万の変則四面張でテンパイ。迷わずリーチをかけて数巡後にツモると、何と暗刻で持っていた二万が裏ドラとなり、「びっくりしました。一番ズルいアガリですよね。久々にやりました」と、本人も驚くリーチ・ツモ・平和・裏ドラ3の跳満・1万2000点を加点した。
このアガリでトップ目に立つと、南2局ではリーチ・平和・ドラの3900点(+300点、供託1000点)を完成。オーラスは2着目の高宮と5500点差、3着目の鈴木大介と1万2400点差だったが、ツモアガリした鈴木の点数は満貫・8000点で、その瞬間、わずか600点差で勝利を決めた。
「最後、ツモって言われた瞬間、ちょっと泣きそうでした」。試合後のインタビューで亜樹はオーラス時、「まず赤とドラを見て『セーフかも』って思いました」と心境を吐露。最下位というチーム事情について問われた際には「もうラスは引けない」とし、「トップを取れなくても2着・3着で繋いで、たまにトップを取って、みたいな感じでやっていかないと、厳しいところがある」と続けた。
この日の第1試合では、チームメイトの松ヶ瀬隆弥(RMU)が2着と健闘。これを合わせ、ボーダーライン上のセガサミーフェニックスとは96.6ポイント差まで迫った。「体感的には、そんなに離れていない」。今期、チームのキーマンとして指名されている亜樹は、「本当に直接対決の半荘1回で変わるポイント差」と強調。ファンには「ここ最近、めちゃくちゃ負けていて。100ポイントを負けるのは簡単だなって思うけど、100ポイント勝つのは本当に大変」とし、「今日、トップを取って、やっぱりコツコツ返していかなけいけないんだなって戦いが始まったなって思っています」「この後もトップをいっぱい取れるように、チームで力を合わせて頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」と力強く語った。
【第2試合結果】
1着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)3万5500点/+55.5
2着 BEAST Japanext・鈴木大介(連盟)3万4900点/+14.9
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)3万点/▲10.0
4着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)-400点/▲60.4
【2月27日終了時点での成績】
1位 赤坂ドリブンズ +499.3(80/96)
2位 U-NEXT Pirates +437.0(80/96)
3位 KADOKAWAサクラナイツ +319.0(80/96)
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +136.7(80/96)
5位 渋谷ABEMAS +60.4(80/96)
6位 セガサミーフェニックス ▲313.6(80/96)
7位 TEAM雷電 ▲334.0(80/96)
8位 BEAST Japanext ▲394.6(80/96)
9位 EX風林火山 ▲410.2(80/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)