現地実況も「腕の振りのスピードが変わらない」と判別不能に山本由伸、必殺スプリットが決まればやはり無双の証拠映像

【MLB・スプリングトレーニング】ホワイトソックス9－12ドジャース（3月6日・日本時間7日／キャメルバックランチ）

　苦戦のマウンドだったかもしれないが、ここという場面で見せた輝きは、やはり本物だ。ドジャース山本由伸投手が、オープン戦2試合目となる先発。「2番・DH」に入った大谷翔平投手とは初の“共演”となったが、3回を被安打6、3四球の5失点。制球を乱し、ボールが浮いたところを叩かれるという不本意な結果に終わった。本人も「ダメなところが多かった」と振り返る中、それでも得意のスプリットでは三振を奪う場面も。目の肥えた現地実況者も「腕の振りのスピードが変わらない」とストレートの違いがないと舌を巻いた。

【映像】気持ちいいほどよく落ちる！山本のスプリット

　山本の持ち球は器用さからカーブ、カットボール、シュート、スライダーなどいろいろと投げ分けられるが、最も多いストレートの次に多用しているのがスプリットだ。近年、メジャーでもスプリットを投げる投手が増えており、チーム単位で推奨しているところもあるくらいだ。

　苦しい中でもなんとか投げ続けた山本が4回に対戦したのは、昨年までエンゼルスに所属し大谷ともバッテリーを組んでいたキャッチャーのスタッシ。大谷も得意球としているスプリットだけに、並大抵の変化では見切られてしまいそうなところだが、外角低めにしっかりとコントロールされたところから、スッと落ちたことでスタッシのバットは空を切ることに。山本もようやくイメージ通りのボールが投げられたのか、やや表情を崩す場面もあった。

　この球を見た現地実況は「腕の振りのスピードが変わらない」とストレートの違いがないと好評価。変化球が打たれる投手の多くは、ストレートを投げる時とフォームや腕の振りが変わってしまうことにあるが、少なくとも山本にはそれが見えない。グラブから握りが見えると指摘され、早速修正に取り掛かっている模様だが、山本の野球センスをもってすれば、開幕までにきっちりとクリアしてくるに違いない。
（ABEMA『SPORTSチャンネル』）