【写真・画像】 1枚目
【映像】「ひえぇ~」と声を上げる藤井竜王・名人のリアクション

 誰も予想できなかった意表の一手に、トップ棋士たちが驚きの表情を見せた。日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」予選B戦リーグ1位決定戦、中部 対 九州が3月9日に放送された。チーム九州の3勝1敗で迎えた第5局は、佐藤天彦九段(36)対豊島将之九段(33)の一戦に。佐藤九段が終盤で放った妙手で勝利を引き寄せると、チーム中部の藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)ら両軍のトップ棋士からは大歓声&驚きの声が上がっていた。

【映像】「ひえぇ~」と声を上げる藤井竜王・名人のリアクション

 第5局では、佐藤九段と豊島九段が激突。2019年春に行われた第77期名人戦七番勝負でも激突したトップ棋士同士の対決は、佐藤九段は四間飛車を採用した。居飛車の豊島九段はミレニアム囲いで対応。佐藤九段は緩急自在の指し回しを見せてリードを奪い、終盤戦へと突入した。「中盤以降に銀を得したが、その後の具体的な指し方が難しかった」と語った佐藤九段だったが、勝負を決めるべく決断したのは▲9五銀。この意表の一手に、両軍の控室からは「ひえ~!」「うひょー!」と驚きの声が上がっていた。

 この一手に即座に反応したのは藤井竜王・名人。▲9五銀を見えるやいなや「ひえ~!」と大きな声で反応。その視線はモニターに釘付けとなっていた。トップ棋士たちが見せた驚きの表情に、ファンも反応。「八冠楽しそうや!」「さす貴族」「ええ、そこ?!」「ひえー」「控え室がw」「全員驚嘆」「リアクションw」「ピコ様素敵」など、様々な声が寄せられていた。

 対局は形勢をリードして以降、安定感が光った佐藤九段がそのまま押し切り勝利。局後のインタビューでは、両軍を驚かせた一手について「大山康晴十五世名人と中原誠十六世名人の対戦で、大山先生が9五に銀を打った手が大悪手だったという将棋があるんです。打った瞬間にそれを思い出して。打ったら働かなくなるかもしれない銀なので、どっちに出るかなと思ったんですけど、最後は冷静に指せたので良かったです」と語り、朗らかな笑顔を見せた。

◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合には監督とチームから選ばれた出場登録棋士の4人の計5人が参加可能。試合は5本先取の九番勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。試合は1試合以上出場する「先発棋士」と、チームが3敗してから途中交代できる「控え棋士」に分かれ、勝った棋士は次局にも出場する。先発棋士は1人目から順に3人目まで出場し、また1人目に戻る。途中交代し試合を離れた棋士の再出場は不可。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】「ひえぇ~」と声を上げる藤井竜王・名人のリアクション
【映像】「ひえぇ~」と声を上げる藤井竜王・名人のリアクション
【映像】「そこっ!そこっ!」と声を上げる藤井竜王・名人
【映像】「そこっ!そこっ!」と声を上げる藤井竜王・名人
【映像】フルセットの激闘を振り返るチーム中部と九州
【映像】フルセットの激闘を振り返るチーム中部と九州
【映像】「そこっ!そこっ!」と声を上げる藤井竜王・名人