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【映像】藤井棋王が伊藤七段に勝利した第4局

 将棋の第49期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第4局が3月17日、栃木県日光市の「日光きぬ川スパホテル三日月」で行われ、藤井聡太棋王(竜王、名人、王位、叡王、王座、王将、棋聖、21)が挑戦者の伊藤匠七段(21)に114手で勝利した。この結果、藤井棋王はシリーズ成績3勝1分とし、初防衛を達成。八冠を手中に収めた2023年度の勝率を0.852とし、自己ベストを更新して今年度の戦いを終えた。

【映像】藤井棋王が伊藤七段に勝利した第4局

 決着局となった第4局は、後手の藤井棋王が角換わりを拒否し相掛かり調の力戦に。難解な中盤戦では両者が長考を重ねて、繊細な神経戦が繰り広げられた。戦いが始まり、先に抜け出したのは藤井棋王。鋭く先手に斬り込むと、一気にリードを拡大して勝利を引き寄せた。

 この結果、藤井棋王が初防衛を達成。2023年10月に八冠独占を独占した王座戦五番勝負からタイトル戦では負けなしで突っ走り、藤井棋王がシリーズ3勝1分で棋王位を初防衛、八冠を堅守した。藤井棋王は「終わったばかりで実感はないが、大変なシリーズだったので、その中で防衛できたのは嬉しく思っています」とシリーズを振り返った。

 この終局により、藤井棋王は2023年度の公式戦が終了。「将棋の内容としては逆転勝ちも多く課題も残ったが、成績としては自分が思っていたよりも良い結果が残せたのかなと思っています」と飛躍の一年を振り返った。今年度は46勝8敗1持将棋の結果で、2018年に記録した勝率0.849(45勝8敗)を更新し自己ベストとなる0.852をマーク。最年少名人就位、全八冠制覇、タイトル戦20連勝の新記録樹立と数々の金字塔を打ち立てた激動の一年を自己最高勝率で締めくくった。なお、この日の午前中に放送されたNHK杯決勝で敗れ、1967年に中原誠十六世名人が47勝8敗で達成した年度最高勝率0.855の記録には届かなかった。

 新たなスタートとなる2024年度は、4月から防衛戦となる名人戦七番勝負(4月10日開幕)と叡王戦五番勝負のダブルタイトル戦に臨む。息つく間もなく次なる戦いの舞台へ。藤井棋王の躍進は新年度も止まらない。

 ◆藤井 聡太(ふじい・そうた) 2002年7月19日、愛知県瀬戸市出身。中学2年生時の2016年10月に史上最年少で四段昇段、史上5人目の中学生棋士となる。2020年度の第91期棋聖戦でタイトル初挑戦。渡辺明棋聖(当時)を破り、17歳11カ月で最年少タイトルホルダーとなった。以降獲得と防衛を重ねて、竜王3期、名人1期、王位4期、叡王3期、王座1期、棋王2期、王将3期、棋聖4期の通算21期。棋戦優勝は10回。2023年度は第81期名人位の獲得により、20歳10カ月で最年少名人と史上2人目の七冠獲得を同時達成。さらに初挑戦した第71期王座戦五番勝負を制し、前人未踏の「八冠独占」を達成した。趣味は鉄道、チェス。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【中継】第49期 棋王戦コナミグループ杯 五番勝負 第4局 藤井聡太棋王 対 伊藤匠七段
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