<大相撲三月場所>◇四日目◇13日◇大阪・エディオンアリーナ
初土俵から無敗を誇る端正な顔立ちの力士が鮮やかな妙技で今場所2連勝となる勝ち星を上げた。巧さが際立った技と勝利に「なに今の」「決まり手が不明」「相撲が上手い」など、ファンから驚きと称賛の声があがった。
三段目十八枚目・安青錦(安治川)が、三段目十九枚目・立王尚(立浪)を切り返しで下した一番。安青錦は平成16年(2004年)生まれの19歳。ロシアによる母国への軍事侵攻から逃れ、相撲道にまい進するため一昨年4月に来日した。令和5年(2023年)九月場所の前相撲で初土俵を踏むと3戦全勝。その後も負け知らずの連戦連勝を果たし、序ノ口、序二段と7戦全勝優勝を遂げてきた。
今場所も二日目に1番相撲で三段目十八枚目・千鵬(宮城野)と当たると送り出しで危なげなく白星を挙げ、幸先の良いスタートを切るとともに“無敗記録”をさらに伸ばしていた。
2番相撲でも勢いは止まらない。四日目、立王尚との一番では、立ち合い頭を下げて当たると相手が腕を抱え込んできたものの、まったく問題にせず豪快に前に出ていき、足をかけてから怪力で捻るように倒してみせた。鮮やかな決着に館内からも「おお!」とざわめきが沸き起こった。切り返しで勝った安青錦は無傷の2勝目を挙げ、初土俵からの連勝記録は16(前相撲を除く)とした。敗れた立王尚は1敗目を喫した。
圧倒的なパワーと巧みな技術で勝利した安青錦に、ファンも「なに今の」「つよい」「決まり手が不明」「相撲が上手い」「うまい倒し方」と称賛の声を寄せた。また勝名乗りを受けた後、深々と礼をして花道を下がる礼儀正しい姿がABEMAの中継画面に映ると、視聴者からは「落ち着いとる」「余裕あるな」と感嘆の声も相次いだ。(ABEMA/大相撲チャンネル)