＜大相撲三月場所＞◇五日目◇14日◇大阪・エディオンアリーナ
初日から無傷の4連勝を飾って怪物っぷりを見せつけている前頭五枚目・大の里（二所ノ関）が、前頭七枚目・金峰山（木瀬）の休場を受けて不戦勝で5連勝となった。しかし、土俵上で「不戦勝」の垂れ幕が、さらに館内アナウンスが行われると、大の里の取組を心待ちにしていた館内のファンは騒然。なんとも言えない重苦しい雰囲気が漂った。
この日、大の里と対戦予定だった金峰山は13日、四日目の取組中に頸椎を捻挫。2021年九州場所で初土俵を踏んで以来、初となる休場となった。
騒然となった館内を受けて、ABEMAファンからは「あ～残念」「お客さん気の毒」などと反応が。さらに四日目に翠富士（伊勢ケ濱）を圧巻の取組で下し、好調を維持している大の里について「調子崩さなきゃいいけど」「ここで流れ変わらないといいが」といった心配の声も聞かれた。
大の里の一つ前の取組として予定されていた前頭六枚目同士、豪ノ山（武隈）と剣翔（追手風）の一番もまた、剣翔の負傷休場によって豪ノ山が不戦勝で3勝2敗とした。そのことも観客の反応に関係しているかもしれないが、いずれにしても、大の里の豪快な取組を心待ちにしていたファンにとって、仕方ないと分かっていても、残念な瞬間だったに違いない。
見方を変えれば、この反応からも怪物・大の里への期待の高さがうかがえる。五日目にして照ノ富士が2つ目の金星を配給するなど、上位陣総崩れの今場所。六日目以降の快進撃が見られれば、大の里の賜杯も現実味を帯びてくる。（ABEMA／大相撲チャンネル）
