将棋の藤井聡太棋王(竜王、名人、王位、叡王、王座、王将、棋聖、21)に伊藤匠七段(21)が挑む第49期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第4局が3月17日、栃木県日光市の「日光きぬ川スパホテル三日月」で行われている。ABEMAの中継には、棋王2期の獲得経験を持つ佐藤康光九段(54)が出演。解説の合間には、開催地の栃木県日光市でのエピソードとして、伝説の“いろは坂事件”を振り返った。
佐藤九段が語ったのは、将棋ファンの中でも“伝説”に位置付けられている「いろは坂事件」。1995年1月23・24日に栃木県日光市の「ホテル日光離宮」で行われた第44期王将戦七番勝負、谷川浩司王将と羽生善治六冠(肩書は当時)による第2局を現地観戦するべく、運転免許を取得したばかりの佐藤九段が森内俊之九段を乗せてドライブした際のエピソードだ。
ヘアピンカーブが続く国内屈指の難所に加えて、冬季の寒冷地を装備ナシの車で走破しようとした佐藤九段を森内九段が必死に止め、日光駅に車を置いてタクシーで対局場へ。あわや将棋界の歴史が変わっていたかもしれない(?)逸話だが、佐藤九段は「あの時うっかりいろは坂を上れなくて、何とか一命をとりとめました(笑)。ハハハハハ!」。軽く笑い飛ばしたものの、ファンからは「出たいろは坂www」「なんちゅう車内やw」「剛腕をぶん回した運転」「タニーがマジで心配してたらしい」など多くのコメントが寄せられていた。
今聞いてもファンにとっては冷や汗モノのエピソード。いまだに触れられる機会が多いという佐藤九段は、「30年くらい前の話ですからね!」と強調していた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)